弁護士細江のコラム

2017.11.18更新

遺言書は、家族に対する遺言者からのメッセージですから、内容に特に制限はありません。
しかし、どんな内容の遺言にも相続人が拘束されるわけではありません。

遺言書
 
遺言の対象にできる事項について主なものは以下の通り定められています。


相続・財産に関すること
身分に関すること
祭祀の承継


これら以外のものは、効力がありません。
例えば、
私の死後は、兄弟姉妹仲良く、母の面倒を見てほしい
先祖代々受け継いでいる土地を手放してはいけない


このような事項が遺言に掛かれていても、法律上効力はありません。
もっとも、遺言者の意思や心情を盛り込むことにより、相続人にその思いを伝えることができます。
 
1 相続・財産に関すること
⑴ 法定相続割合とは異なる割合の指定
例えば、ある相続人の相続分をゼロと指定することができます。

ただし、その相続人が遺留分(遺言によっても完全には奪えない遺産の保障)を有するときは遺留分を請求される可能性があります。

⑵ 法定相続人の廃除、またはその取消し(生前もできる)
相続人の廃除とは、遺言者(被相続人)に対して虐待したり、重大な侮辱を加えた相続人の相続権を奪うことです。

廃除できるのは遺留分を有する推定相続人に限られます。


遺言者(被相続人)の兄弟姉妹に遺留分はありませんので、遺言書で他の人にすべての財産を遺贈してしまえば、兄弟姉妹は遺留分減殺請求もできず、相続権はなくなるので廃除の必要はありません。


⑶ 遺産分割方法の指定 (具体的に、どの財産を誰に相続させるか指定すること)
⑷ 遺産分割の禁止
⑸ 法定相続人以外の方への遺贈
(特定の人に財産を与えることを遺贈と言います)社会に役立たせるための寄付(生前もできる)
⑹ 信託の設定(生前もできる)

 

2 身分に関すること
⑴ 子の認知(生前もできる)
⑵ 未成年後見人および未成年後見監督人の指定
⑶ 遺言執行者の指定
遺言執行人の指定は、既に誰を遺言執行者にするか決まっている場合には、必ず遺言書で行います。生前に口頭で「よろしく頼む」と伝えたり、遺言書以外の紙にその旨を記載していたとしても、それらは無効になります。
相続手続きを円滑かつ確実に行うために、遺言書で遺言執行者を指定することは大変有効です。遺産相続を円滑に進めるには法律や税務などの専門知識が必要なうえ、相続人間の利害関係などが絡んできますので、遺言執行者は法律家などの専門家に依頼するほうが確実です。
遺言執行者として私を指定していただくこともできます。


3 祭祀の承継
お墓、お仏壇など先祖を祭るために用いられる財産は分割にそぐいませんので、通常一人だけが受け継ぐ事になります。
誰が受け継ぐのかを遺言で指定する事ができます。

投稿者: 弁護士 細江 智洋

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