別居中の生活や離婚後が不安な方へ
監修:弁護士 細江智洋
熟年離婚における婚姻費用と生活設計の考え方
熟年離婚を考え始めたとき、
多くの方が不安に感じるのが、
• 別居中の生活費はどうなるのか
• 離婚が成立するまで、生活は成り立つのか
• 離婚後の収入でやっていけるのか
といった 生活の現実 です。
若い頃の離婚と違い、
熟年離婚では、
• 別居期間が長くなることがある
• 再就職や収入増加が簡単ではない
• 老後の生活も見据える必要がある
という事情があります。
このページでは、
別居中から離婚後までの生活を、時系列で整理する視点をお伝えします。
目次
1 熟年離婚では「別居中の生活」が重要な意味を持ちます
熟年離婚では、
話し合いがすぐにまとまらず、
別居期間を経るケースも少なくありません。
そのため、
• 別居中の生活費
• 住まい
• 収入の確保
をどう考えるかが、
その後の判断に大きく影響します。
別居中の生活が不安定なままだと、
離婚条件について冷静に考える余裕を失ってしまうこともあります。
2 別居中の生活を支える「婚姻費用」という考え方
別居中であっても、
婚姻関係が続いている間は、
夫婦には互いの生活を支える義務があります。
この考え方に基づき支払われるのが婚姻費用 です。
婚姻費用には、
• 別居中の配偶者の生活費
• 子どもがいる場合は、その養育費
が含まれ、
別居中であっても原則請求できます。
「別居=生活費がもらえない」というわけではない、
という点は押さえておく必要があります。
▶︎ 婚姻費用の制度・請求方法の詳しい解説
【婚姻費用とは?相場・請求方法・注意点】
3 婚姻費用は「いつまで」続くのか
婚姻費用は、
通常、離婚が成立するまで 支払われるものです。
そのため、
• 別居期間が長くなる
• 離婚成立まで時間がかかる
場合には、
婚姻費用が生活の重要な柱になります。
一方で、
離婚が成立すると婚姻費用の支払義務はなくなり、
その後は 自分の収入や年金、財産分与 による生活になります。
※なお、
別居の原因を作り出した側(不貞行為などがあった場合)からの婚姻費用の請求については、
事情によっては制限されたり、
請求が認められないと判断されることがあります。
もっとも、どの程度影響するかは個別の事情によって異なるため、
一律に判断できるものではありません。
4 離婚後の生活を見据えて考えておくこと
別居中の生活とあわせて、
離婚後の生活についても、
少しずつ整理しておくことが大切です。
たとえば、
• 離婚後の収入の見込み
• 年金分割をした場合の年金
• 財産分与で取得する財産
• 住居費を含めた生活費
これらを踏まえることで、
• 今の別居生活で何が足りないのか
• 離婚条件として何を重視すべきか
が見えてきます。
5 不安なまま進めないことが大切です
別居中や離婚を検討している段階では、
• 将来が見えない
• 判断を先延ばしにしてしまう
• 逆に、早く終わらせたくなってしまう
といった気持ちになりがちです。
しかし、
生活の見通しを整理しないまま進めてしまうと、
後から条件を見直すことが難しくなる場合もあります。
6 まとめ
熟年離婚では、
別居中の生活と離婚後の生活は切り離せません。
婚姻費用は、
別居中の生活を支えるための制度であり、
同時に、離婚後の生活設計を考えるための時間を確保する役割もあります。
今すぐ結論を出す必要はありませんが、
不安を整理することは、いつでもできます。
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この記事を担当した弁護士
みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
横浜で離婚問題に携わり12年以上、離婚問題を280件以上解決した実績あり。
あなたの気持ちに寄り添いながら、より良い未来のために、離婚手続きや養育費、慰謝料を親身にサポート。お気軽にお問合せください。
この記事を担当した弁護士
阿部絵美(元裁判所書記官)
横浜家庭裁判所で3年間、離婚調停などを担当。
裁判所での実務を通じて、
「法律や裁判制度はわかりにくい」という声に多く触れてきました。
本サイトでは、その経験をもとに、
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※法律解説は弁護士監修です。















