医師との離婚と親権・養育費|忙しい夫の親権はどうなる?

監修:弁護士 細江智洋

はじめに

このページでは、
医師の夫との離婚にあたって、親権や養育費が問題になる場合について整理しています。

医師の夫との離婚を考えたとき、
多くの方が真っ先に不安になるのが、子どものことです。

「忙しい夫に、親権が認められることはあるのか」
「養育費はきちんと支払ってもらえるのか」
「私立や将来の進学費用はどうなるのか」

医師という職業は、
収入が高い一方で勤務が不規則になりやすく、
親権や養育費の判断においても、一般的な家庭とは違った悩みが生じやすい傾向があります。

このページでは、
医師との離婚で親権や養育費が問題になりやすいポイントを中心に、
実務上の考え方を整理してご説明します。

目次

01. 医師との離婚で親権はどう決まる?

親権をめぐって争いが生じた場合、
裁判所は「どちらが医師か」「収入が高いか」ではなく、
子どもの利益を最優先に判断します。

具体的には、次のような点が重視されます。

• これまでの親子関係や監護状況
• 現在の生活環境を継続することが子どもにとって望ましいか
• 子どもの年齢や意思
• 別居後も安定した監護ができるか
• 面会交流に協力的かどうか

医師であることが、直ちに親権に有利になるわけではありません。

02. 忙しい医師の夫に親権が認められることはある?

医師の夫が
「収入が高い」「教育環境を整えられる」
と主張して親権を求めるケースもあります。

しかし、実務では、

• 子どものケアを誰がしてきたか
• 今後も継続して監護できる体制があるか

がより重視されます。

忙しさを理由に、
子どもへの関与が限定的だった場合には、
親権の判断において不利に評価されることもあります。

03. 医師との離婚における養育費の考え方

養育費は、
子どもの生活や教育に必要な費用として、
親権を持たない親が支払うものです。

養育費の額は、
裁判所の算定表を基準に決められることが多いですが、
医師の場合には次の点が問題になることがあります。

• 収入が算定表の上限を超えている
• 給与収入と自営収入が混在している
• 不動産収入や配当収入がある

このような場合には、
算定表をそのまま使えず、
個別に調整されることがあります。

04. 私立学校・医学部進学など教育費はどうなる?

養育費の基本額には、
公立学校を前提とした教育費が含まれています。

そのため、

• 私立学校に通っている
• 将来、医学部など高額な学費がかかる進路を想定している

といった場合には、
教育費をどこまで養育費に含めるかが問題になります。

実務では、

• 進学について両親の合意があったか
• 医師家庭の収入や生活水準から見て不合理ではないか

といった点を踏まえて判断されます。

05. 親子交流(面会交流)と医師の働き方

親権を持たない親であっても、
原則として、定期的に子どもと交流を持つことが認められます。

医師の場合、
勤務の都合で定期的な面会が難しいこともありますが、
その場合でも、

• 面会方法を柔軟に調整する
• 子どもの生活リズムを優先する

といった工夫が求められます。

06. 感情で決める前に整理しておきたいこと

親権や養育費は、
離婚後の子どもの生活に長く影響する問題です。
不安や怒りから急いで結論を出すのではなく、

• 親権をどう考えるか
• 養育費や教育費の見通し
• 面会交流のあり方

を整理したうえで進めることが大切です。

07. よくある質問(FAQ)

Q1. 医師の夫は仕事が忙しくても親権を主張できますか?
A.
主張すること自体は可能ですが、
裁判所はこれまでの親子関係や今後の監護体制を重視します。
仕事が多忙で日常的な育児が難しい場合には、不利に評価されることもあります。

Q2. 医師の養育費は高額になりますか?
A.
医師だから自動的に高額になるわけではありません。
収入や家庭の状況を踏まえて、客観的な算定方式を基準に調整されます。

Q3. 将来の医学部進学費用も養育費に含まれますか?
A.
進学についての父母の合意や家庭の収入状況などを踏まえ、
個別に判断されることになります。

08. まとめ

医師との離婚では、
親権や養育費について一般的な離婚とは異なる悩みが生じやすい傾向があります。

重要なのは、
「医師だからどうなるか」ではなく、
子どもの生活をどう守るかという視点です。

今すぐ結論を出す必要はありません。
状況を整理し、選択肢を知ることで、
落ち着いて判断できるようになります。

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この記事を担当した弁護士

みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
横浜で離婚問題に携わり12年以上、離婚問題を280件以上解決した実績あり。
あなたの気持ちに寄り添いながら、より良い未来のために、離婚手続きや養育費、慰謝料を親身にサポート。お気軽にお問合せください。

この記事の編集・SEO担当者

阿部絵美(元裁判所書記官)
横浜家庭裁判所で3年間、離婚調停などを担当。現場の知見を生かし、弁護士細江智洋の法律解説に元書記官としての視点をプラスして編集しています。
※ 法律解説は弁護士監修です。

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