離婚の切り出し方がわからない方へ|横浜の弁護士が解説
このページのまとめ
- 離婚を切り出す前に、自分の気持ちや離婚理由を整理する
- タイミングは「相手が冷静なとき」「自分の決意が固まったとき」を目安に
- 不倫・DV・モラハラなど相手に原因がある場合は、証拠を集めてから切り出す
- 性格・価値観の違いなら、まずは話し合い → 難しければ離婚へ
- 危険を感じる場合は直接会わず、弁護士を通すのが安心
- 離婚後の生活設計(養育費・財産分与・年金分割)も事前に確認しておく
- 切り出した後に別居するかどうかについても決めておく
はじめに
離婚したいけれど、切り出せずに悩んでいる―――
長年の生活や子どもの存在を思うと、離婚を言い出せずに葛藤する方が多いものです。
依頼者様の多くが、長い間悩んだ末に、弁護士事務所にいらっしゃいます。
このページでは、離婚の切り出すタイミングや注意点、切り出した後の流れについて、横浜の離婚弁護士がわかりやすく解説します。
目次
まずは気持ちを整理する
離婚を切り出す前に、①自分は本当に離婚を望んでいるのか、②離婚したい理由を明確にすることが大切です。
よくある迷い
• 周囲から「そのくらい我慢すれば」と言われている
• 子どものために我慢すべきか迷っている
• 離婚後の生活(お金・仕事)が不安
整理しておきたいこと
• 相手に不倫・DV・モラハラなど明確な原因があるか
• これまで自分がどれだけ我慢してきたか
• この先の人生をどう過ごしたいか
• 離婚後のお子さんの生活をどう守りたいか
▶ 迷っている方は、初回30分間の無料法律相談をお勧めします。
気持ちを話すだけでなく、慰謝料・財産分与・親権・養育費など、離婚後の見通しを立てることで、不安を解消したり、現実的な判断が可能になります。
【元裁判所書記官からのひとこと】
弁護士をつけずに離婚を切り出し、離婚調停を行う方もたくさんいらっしゃいます。
しかし、中には、調停中に気持ちが揺らいだり、相手に押し切られて、途中であきらめてしまう方も。それでは、「辛い現状」は変わりません。「離婚の決意」「離婚の理由」を明確にしたうえで、不安であれば弁護士を味方につけることも考えましょう。
離婚を切り出すタイミングに注意
離婚を切り出すタイミングには注意が必要です。
• 気持ちが固まったとき
迷いが残ったままでは、相手に押し切られてしまう恐れがあります。
• 証拠を確保できたとき
不倫・DV・モラハラなど相手に原因がある場合、証拠を確保してから離婚を伝えないと、相手が捨ててしまう可能性があります。
• 相手が冷静なとき
喧嘩の最中や感情的になっている場面は避け、落ち着いて話せる状況を選びましょう。
• 子どもの状況を考慮する
受験や進学など大きなイベントの直前は避けるなど、お子さんの環境にも配慮が必要です
▶これらはあくまで「目安」です。辛い生活に耐えて、「離婚したい」と思ったときが、あなたのベストタイミングです。証拠や暴力、お子さんのことで不安な方は、一度ご相談ください。
ケース別の切り出し方
相手に原因がある場合(不倫・DV・モラハラなど)
• 事前にできるだけ証拠を集めておく
• 冷静に、きっぱりと「離婚したい」伝える
• 暴力や暴言が心配な場合は直接会わず、弁護士を通す
性格・価値観の不一致の場合
• まずは具体的に不一致の内容を伝え、話し合いを試みる
• 相手に改善の余地があるのか見極める
• 修復が難しいと感じたら、離婚を切り出す
ポイント
不倫や暴力などのわかりやすい原因がない場合には、「別居期間」の長さが離婚の可否に影響を与えるケースが非常に多いです。離婚を切り出した後に別居するかどうかも、検討しておきましょう。
▶ 詳しくは【関連記事】[離婚と別居期間|どのくらい別居すれば離婚できる?]をご覧ください。
具体的な切り出し方
• 基本は直接会って、落ち着いた場面で話す
• 同居中で言いにくい場合は⇒「離婚について話したい」と手紙やメールで前置きするのも一つの方法
• 相手と冷静に話せない、身に危険を感じる場合⇒ 弁護士や第三者に同席してもらう
• 子どもの前では絶対に言わない
▶話し合いが可能であれば、冷静に話せる環境を整えて、直接切り出すのが一般的な方法です。
しかし、言いにくい、相手が感情的で話合いなど無理、という方も少なくありません。また、DVやモラハラがある場合には、身を守ることが最優先です。
弁護士を代理人にして通知で伝えるという方法あります。不安な方はご相談ください。
離婚を切り出した後の流れ
• 相手が離婚に合意した場合
⇒ 慰謝料・財産分与・養育費・親権・面会交流を話し合い、協議離婚へ
⇒ 離婚条件で合意できないときは、調停や審判へ
• 相手が離婚に応じないとき
⇒ 家庭裁判所に離婚調停を申し立てる
⇒ 調停で離婚できないときは離婚裁判を検討
▶「いつまでに離婚したい」という希望があっても、離婚には時間がかかることが少なくありません。余裕を持った準備が大切です。手続きの見通しについては、ご相談ください。
【関連記事】[離婚準備と離婚手続き]
弁護士に相談するメリット
• 相手の不倫や暴力の証拠収集のアドバイスが受けられる
• 親権・養育費・財産分与など、自分にとって有利な条件を整理できる
• 相手が感情的な場合でも、弁護士が間に入れば安全に話し合いを進められる
• 調停や裁判になったときの見通しを事前に知ることができる
▶「これ以上は我慢できないけれど、どう切り出せばいいか分からない」──そんなときは一人で抱え込まず、まずはご相談ください。
弁護士細江智洋からのメッセージ
「離婚を切り出せずに立ち止まっている方の多くは、『本当に離婚していいのか』『子どもや生活はどうなるのか』という不安を抱えています。
それは“優しさ”や“責任感”から生まれる迷いであって、決して弱さではありません。
ただ、私が調停や裁判の現場で感じてきたのは、立ち止まっている間に状況が悪化し、証拠を失ったり、条件が不利になってしまうこともあるということです。
迷いがあるのは自然なことです。しかし、その迷いを一人で抱える必要はありません。
まずは相談して、『離婚できるのか』『そんな条件になりそうか』を知るだけでも、心の重荷は軽くなります。
「依頼はしないかも」「こんなことで相談していいのかな?」―――そんなお気持ちでも大丈夫です。
まずは初回30分の無料法律相談をご利用ください。お問合せをお待ちしています。
この記事を担当した弁護士
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
横浜で離婚問題に携わり12年以上、離婚問題を280件以上解決した実績あり。
あなたの気持ちに寄り添いながら、より良い未来のために、離婚手続きや養育費、慰謝料を親身にサポート。お気軽にお問合せください。
この記事の編集・SEO担当者
阿部絵美(元裁判所書記官)
横浜家庭裁判所で3年間、離婚調停などを担当。現場の知見を生かし、弁護士細江智洋の法律解説に元書記官としての視点をプラスして編集しています。
※ 法律解説は弁護士監修です。