離婚コラム|横浜の離婚に強い弁護士 細江智洋がわかりやすく解説

2025.07.16更新

離婚コラム20

 

「夫との会話がなんとなく減った」「自分ばかり我慢させられている気がする」──そんな風に感じることはありませんか?

 

50代という人生の節目において、子どもの独立や心身の変化など、家庭環境は大きく変わります。そのようなときに、「夫の言動が冷たい」と感じる女性が増えているのも事実です。中には、夫自身が自覚のないまま「モラハラ夫」になってしまっているケースもあります。

 

今回は、50代男性が無意識のうちにしてしまいがちなモラハラ行動の特徴と、その対策について、法律の視点も交えながらご紹介します。

 

モラハラとは?──心を傷つける“見えない暴力”

モラル・ハラスメント、通称「モラハラ」とは、態度や発言によって相手を精神的に傷つける行為です。暴力のように目に見えるような行動ではないため、周囲の人や本人ですら気づきにくいのが特徴です。

 

特に50代以降の男性は、「家長としての責任感」や「男性としてのプライド」などがより強く出る年代でもあります。悪気なく、以下のような行動をしてしまっていることがあります。

 

50代男性によく見られるモラハラ夫の特徴

1.「俺が稼いでいるんだ」という態度

自分の収入が多いことを「力がある」と勘違いし、妻の意見をないがしろにしたり、家事を「手伝うもの」と捉えたりするケースがあります。

 

2. 妻に否定的・妻を批判する言動が多い

「お前は何もわかっていない」「そんなことも知らないのか」など、いつも上から目線で妻を叱るような口調ではありませんか?妻のプライドを傷つける原因になります。

 

3. 妻の話を無視する、冷たい態度を取る

目を合わせない、必要最低限の会話しかせず、妻が話しかけても返事をしない。こうした「無関心」も立派なモラハラです。

 

4. 外面は良いが、家庭内では冷たい

友人や会社の人とはにこやかに接するのに、自宅に帰ると態度が一変する。これもモラハラの典型例です。妻は「外ではいい顔をするのに」と孤独を感じます。

 

モラハラに気づいたときの対策

1. 記録をつける

夫の言葉や態度で傷ついたときは、日時とともに夫の言動をメモしておきましょう。万が一、法律的な対応が必要になったときに重要な証拠になります。

 

2. 一人で抱え込まない

「自分が我慢すればいい」と思わず、信頼できる人や専門家に相談しましょう。モラハラは我慢し続けるほど心身の健康を蝕みます。

 

3. 法律相談を検討する

夫婦関係を見直すうえで、「離婚」を検討する場合もあります。弁護士から法的なアドバイスを受けることで、気持ちが整理される方も多いです。

 

熟年離婚という新たな選択肢も

「このままの生活を続けて、本当に幸せなのかしら…」
そんな風に感じることが増えてきたとき、それはご自分の人生を見つめ直すきっかけかもしれません。

50代・60代以降の離婚、いわゆる「熟年離婚」は、決して珍しいものではなくなってきました。これからの人生を自分らしく過ごすために、離婚を決断される方も多くいらっしゃいます。

「離婚」という言葉に不安がある方は、まずは情報を知ることから始めてみませんか?これからの人生を笑顔で過ごすために、ご自分にどんな選択肢があるのかを一緒に考えてみましょう。

50代,60代のための離婚相談~熟年離婚の法律相談】では、熟年離婚に関する具体的な流れや注意点、必要な準備などを分かりやすくまとめています。

 

最後に

モラハラ夫に悩む方の多くが、「自分が悪いのでは」とご自分を責めてしまいます。でも、決してそうではありません。あなたの心が悲鳴を上げているときこそ、自分を大切にするタイミングです。お一人で悩まず、どうぞお気軽にご相談ください。あなたの想いに寄り添い、親身にお手伝いさせていただきます。

 

この記事を担当した弁護士

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みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
当事務所は、離婚問題でお悩み方からのご相談を日々お受けしています。離婚相談にあたっては、あなたのお気持ちに寄り添い、弁護士の視点から、人生の再出発を実現できる最良の方法をアドバイスさせていただきます。まずは、お気軽にご連絡ください。

 

2025.07.13更新

離婚コラム19

 

「朝から、夫と一言も会話していない」

「同じ家に住んでいるのに、まるで他人同士」

「一緒にいるのにもう疲れた。こんな生活、ずっと続くの…?」

もし、あなたがそんな毎日に心をすり減らしているのなら、そのお気持ちはとても自然なものです。

夫婦で会話がなくなり、関係が冷え切ってしまったとき、誰もが「このままでいいのか」「離婚という道もあるかも」と悩まれます。

 

●会話のない夫婦は増えています

50代以降のご相談でとても多いのが、「会話が無い」「一緒にいても寂しい」というお悩みです。

子育てが一段落し、仕事も落ち着いた頃、ふと夫婦だけの生活に「この人とこれから何を話していけばいいのだろう」と思ってしまう――そう感じる女性は少なくありません。

会話が無い状態が長く続くと、気持ちがすれ違い、相手への関心が薄れ、ついには「一緒にいる意味が無い」と感じてしまうこともあるでしょう。

 

●会話が無いことを理由に離婚できるの?

では、「会話が無い」という理由だけで、離婚することはできるのでしょうか?

結論から申し上げますと、「夫婦間の会話が無い=離婚成立」という単純な話ではありません。

法的に離婚が認められるためには「婚姻関係の破綻」が条件になります。夫婦関係が実質的に終わっており、修復が難しいことが必要です。

ただし、夫婦の会話が一切ない、長い間別々に生活している、家庭内別居状態が何年も続いている…といった事情が重なることで、「破綻している」と認められる場合もあります。

相手が離婚に応じてくれる場合であれば、協議離婚を進めるにあたって離婚理由はそれほど問題にはなりません。しかし、相手が「離婚したくない」と拒否している場合は、家庭裁判所で調停や裁判によって離婚を目指すことになります。その際には、「夫婦の関係がすでに壊れていて、元に戻る見込みがない」ことを示す具体的な証拠が必要になります。

たとえば、何年も会話が無い状態が続いている、同居していても食事が別々、寝室も別、夫婦間の連絡すら一切ない…といった“家庭内別居”のような実態が、証拠材料になることがあります。たとえば、夫婦の様子がわかるご自分の日記や夫婦のメールのやり取り、生活状況の記録なども有効です。

 

●「我慢する」のではなく、「考えてみる」ことから始めましょう

長年連れ添ってきたからこそ、「今さら離婚なんて…」と思われるかもしれません。

けれど、精神的に壊れてしまうまで我慢する必要はありません。

「話しかけても返事がない」

「自分の存在を無視されているように感じる」

「自分の居場所がない」

そういった気持ちをずっと抱えているならば、それはもう離婚を“考えるべきサイン”です。

一度、ご自分の心の声に耳を傾けてみませんか?

 

●離婚するかどうか、すぐに決めなくても大丈夫です

離婚は人生の大きな選択です。ですが、「離婚できるのか知りたい」「離婚するか迷っている」という段階でご相談される方も、実はとても多いのです。

弁護士に相談することで、ご自分のケースに合った選択肢や、離婚した場合に将来はどうなるか(年金・財産分与・生活設計など)を具体的に知ることができます。安心して前に進むための第一歩として、ご相談してみませんか。

 

●「このままでいいのかな」と感じたら

当事務所では、夫婦の会話が無いことに悩む50代以上の女性からのご相談を多くお受けしています。

ご自分の気持ちを大切にしながら、今後どうするのがベストか、一緒に考えましょう。

→詳しくはこちら:50代,60代のための離婚相談~熟年離婚の法律相談

 

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みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
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2025.07.10更新

離婚コラム18

 

50代という人生の節目に、「夫の不倫」が発覚したら――
長年連れ添ってきた相手の裏切りに、深い悲しみと怒りを感じるのは当然のことです。

「これから先、夫と一緒に暮らしていく意味はあるのか…」答えが見つからず、感情と現実の間で揺れるお気持ちは当然のことです。

ですが、こうした状況だからこそ、冷静に今後の選択肢を見つめ直すことが大切です。

本コラムでは、50代女性が夫の不倫をきっかけに離婚を考えるとき、後悔しないために知っておきたい「3つの選択肢」をご紹介いたします。

 

選択肢①:すぐに離婚せず「別居」という道もある

不倫の発覚後、すぐに離婚を決断するのは難しいです。
お子さんのこと、経済面、老後の暮らし…さまざまな不安がある中で、「いったん別居する」という方法もあります。

別居によって気持ちの整理ができ、さらには法的にも「婚姻費用(生活費)」を夫に請求できる可能性があります。

 

 

選択肢②:不倫の証拠をもとに「慰謝料請求」を検討する

不倫が事実であれば、夫や不倫相手に対して慰謝料を請求できる可能性があります。ここでは、特に注意しておきたい3つのポイントをご紹介します。

●【時効】3年以内に請求しなければならない

・慰謝料請求には「時効」があります。

・不倫の事実と相手を知ってから3年以内

・不倫行為があってから20年以内

この期間を過ぎてしまうと、たとえ証拠があっても慰謝料を請求できなくなる場合があります。手遅れにならないうちに早めに弁護士に相談し、適切な対応を進めることが大切です。

 

●【夫婦関係の破綻】すでに夫婦関係が終わっていた場合は請求できないことも

慰謝料は「不倫が夫婦関係を壊した」ことに対する損害賠償です。
そのため、不倫当時すでに夫婦関係が破綻していた(=事実上終わっていた)と判断されると、慰謝料が認められない場合があります。

【破綻とみなされる例】

・すでに数年以上別居していた

・同居中でも数年間会話や接触がない家庭内別居が続いていた

・離婚調停や訴訟で夫婦関係が破綻していたことを判断された

・離婚調停が長く続いていた

逆に、日常的に夫婦の交流があったこと(旅行、LINEのやりとり、家計の共有など)が確認できれば、「破綻していなかった」と証明しやすくなります。

 

●【証拠収集】確かな証拠がなければ慰謝料は認められない

慰謝料を請求するには、不貞行為(性的関係を伴う不倫)を示す証拠が必要です。

【有効とされる証拠の例】

・ラブホテルの出入り写真

・不貞相手と宿泊したことが分かる領収書

・不倫相手とのLINEやメール(親密な内容)

・探偵による調査報告書

違法な手段(盗聴など)による場合は、逆に不利になることもありますので、弁護士と相談しながら証拠を整理することが安心です。

 

選択肢③:将来の「熟年離婚」に備えて準備を始める

今すぐ離婚は考えていない方も、「数年後に熟年離婚をするかもしれない」と思っている場合は、早い段階で準備を始めておくことをおすすめします。

【準備しておきたいこと】

・財産分与の対象となる資産(自宅・預金・株など)の把握と記録

・年金分割に備えた年金記録の確認

・離婚後の生活費の試算

・離婚後の住まい・生活拠点の検討

これらは、突然の離婚や夫婦間のトラブルが起きたときにも、自分の人生を支える大きな備えになります。

 

一人で悩まず、弁護士にご相談ください

「夫に裏切られた」という事実に苦しみながら、将来のことも一人で考えなければならない…そんな悩みを抱えていらっしゃる方にこそ、法律の専門家によるサポートが大きな助けとなります。

弁護士細江智洋は、熟年離婚や不倫問題に多数の実績があり、女性の立場に寄り添ったアドバイスを行っております。
熟年離婚についての詳しい情報は、こちらのページからご覧いただけます:

→50代,60代のための離婚相談~熟年離婚の法律相談

 

人生の後半戦を、納得のいく形で歩んでいくために。「いま何をするべきか」をぜひ一緒に考えてまいりましょう。

 

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みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
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2025.07.07更新

離婚コラム17

 

「もう我慢の限界かもしれない」——長い間連れ添ったご夫婦が、60代を迎えてから離婚を考える「熟年離婚」が近年増えてきました。特に女性の方からは、「長年の苦労に見合った慰謝料はもらえるのかしら?」というご相談がとても多く寄せられます。

今回は、熟年離婚での慰謝料の相場や、実際に認められる条件、準備した方がいい証拠などについて、やさしく解説いたします。

 

■ 慰謝料とは?

慰謝料とは、相手の行動によって受けた精神的な苦しみに対する損害賠償です。離婚の原因が、浮気や暴力、モラハラなど「不法な行為」によるものであれば、慰謝料を請求できます。

一方で、「性格の不一致」や「夫婦間のすれ違い」など、どちらが悪いとは言えない事情では、慰謝料が認められないこともあります。

 

■ 慰謝料は「苦しみの深さ」×「違法性」で決まる

慰謝料は、「どれほど深く傷つく行為か」と「相手の行為がどれだけ悪質か」で判断されます。

たとえば以下のような理由がある場合、慰謝料が認められやすくなります。

・配偶者の不倫(不貞行為)

・DV(身体的な暴力)

・モラハラ(精神的な支配や暴言)

・経済的な虐待(生活費を渡さない)

慰謝料の金額は熟年離婚だから高くなるわけではなく、「違法性のある行為」と「被害の証明」が重要なのです。

 

■ 慰謝料のために準備しておきたい証拠とは?

慰謝料の請求では、以下のような証拠があると、慰謝料が認められやすくなります。

不倫相手とのLINEやメール、写真、SNSのデータ

暴力の痕を撮影した写真やうつ病などの医師の診断書

モラハラの音声データや、発言を書き留めた日記・メモ

生活費をもらえなかった証拠(通帳、レシートなど)

これらは、調停や裁判でも大きな判断材料になります。
離婚を考え始めた段階から、少しずつ準備しておくとよいでしょう。
離婚の話し合いに入ってしまうと、相手が証拠隠しや妨害をする可能性もありますので、ご自身を守るための備えとしてとても大切です。

 

■ 慰謝料の相場はどれくらい?

慰謝料の金額はケースによって異なりますが、以下が一般的な目安です。

・50万〜300万円程度

・不貞やDVが原因で離婚に至った場合には高額の傾向

・セックスレスの場合には50万前後と低額の傾向

・その他、婚姻期間の長さ・回数・頻度、子どもの年齢、離婚原因以前の夫婦関係、支払う側の収入、原因行為が長期に及んでいたか、原因となる行為の悪質性、請求する側の落ち度、謝罪の有無・反省の態度などの事情も影響します。

慰謝料はあくまで「精神的損害の補償」であり、老後の生活費にはならない点に注意が必要です。

 

■ 慰謝料だけでは足りない?老後の安心のために考えたい他のお金のこと

熟年離婚においては慰謝料だけではなく将来の生活設計も考えておくことが大切です。特に60代以降の離婚では、今後の収入が限られていることもあるため、「どんなお金が、どのくらい受け取れるのか」を総合的に計画しておくことが大切です。

まずは、財産分与・年金分割・婚姻費用にも注目しましょう。
これらは慰謝料と違い、相手に非がなくても受け取れる重要な制度です。

 

● 財産分与

夫婦で築いてきた財産(預貯金・不動産・年金など)は、夫名義のものであっても原則として半分ずつ分け合うことになります。専業主婦の方でも、家庭を支えてきた貢献がきちんと評価されます。

 

● 年金分割

夫が会社勤めなどで厚生年金に加入していた場合、通常はその2分の1を分割して自分の年金として受け取ることが可能です。将来の生活に大きく関わってきますので正しく理解しておきましょう。

● 婚姻費用

別居中でも法律上は「夫婦」であるため、収入差に応じて生活費の分担を請求できるのが婚姻費用です。離婚が成立するまでの生活の支えになります。

 

■ 後悔しない準備のために

「慰謝料がもらえそうだから」といった気持ちだけで離婚を進めると、後から金銭面で後悔することがあります。慰謝料だけに期待せず、冷静に準備をしておけば、安心した再出発につながります。

弁護士細江智洋は、熟年離婚に関する多数の実績があり、特に50~60代の女性のご相談に力を入れております。
あなたの状況に合わせて丁寧にアドバイスを行い、納得のいく離婚をサポートいたします。

まずは下記の専用ページをご覧いただき、お気軽にご相談ください。

→50代,60代のための離婚相談~熟年離婚の法律相談

 

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2025.06.10更新

 

離婚コラム8


「最近、夫の態度がどこか冷たく感じる」「一緒に暮らしているのに距離感を感じる」──そんな違和感を抱いていませんか?
結婚生活が長くなるにつれて、夫婦の関係性にも少しずつ変化が表れます。特に60代を迎えると、子育てがひと段落し、これからの人生をどう過ごすか、あらためて考える女性が増えています。
今回は、「妻への愛情が冷めてきたときに見られる夫の行動」について、弁護士の立場からわかりやすく解説いたします。

 

1. 夫との会話が極端に減る
夫から話しかけてこない、こちらが話しかけても生返事や無反応ということはありませんか?
以前は日常の些細な出来事も話していたのに、最近では必要最低限のことしか話さない──このような変化は、心の距離が開いているサインかもしれません。
また、他人とは楽しそうに話しているのに、自分には笑顔すら見せない……そんな姿を見るのはつらいものです。

 

2. 妻への気遣いや関心がなくなる
たとえば新しい洋服や髪型が変わったことに以前は気づいてくれたのにまったく無反応になってしまったり、誕生日や結婚記念日などの大切な日を忘れてしまったり…。
これらは、妻への関心が薄れてきていることの現れです。
忙しさや加齢のせいと思いたくなるかもしれませんが、夫の気持ちが離れてきているサインでしょう。

 

3. 一緒にいる時間を避けるようになる
家にいても別々の部屋で過ごしたり、休日になると夫が一人で外出して遅く帰ってきたりするようになっていませんか。「家にいても意味がない」「家に居場所がない」と感じている場合、心が家庭から離れている兆候かもしれません。
仕事を定年退職して時間に余裕ができたにもかかわらず、夫婦の時間を避けるようであれば、注意が必要です。

 

4. 暴言や冷たい態度が増える
「そんなこともわからないのか」「ほっといてくれ」といったとげとげしい言葉や、無視される態度が増えている場合、それは精神的な虐待(モラルハラスメント)の可能性もあります。
長い結婚生活を続けてきた後にこうした扱いを受けるのは、大きなストレスとなり、心の健康にも悪影響を及ぼしかねません。

 

「熟年離婚」という選択肢
夫婦関係に悩み、「これからの人生は自分らしく生きたい」を真剣に考える女性は少なくありません。
「我慢する」人生から、「自分らしく生きる」人生へ──そう考えて「熟年離婚」という選択肢を真剣に考える方も増えています。
もちろん、離婚には経済的な問題や年金分割、住まいの問題などが伴います。ですが、法律の専門家のサポートを受ければ、安心して新たな一歩を踏み出せます

 

最後に──その「違和感」、見逃さないで
夫の態度に違和感を覚えたとき、「もうお互い年を取ったのだから、夫との会話が減るのも普通のこと」「年齢的に愛情表現がなくなるのは仕方ない」と、年齢のせいにしてご自身の気持ちを押し殺してしまう方もいらっしゃいます
でも、その“違和感”こそが、心の奥にある「寂しさ」のサインかもしれません。
長い人生、残された人生をどう過ごすかは、自由です。これまでご家族のために尽くしてきたご自分を、これからはもっと大切にしていただきたい──私たちはそう願っています。

 

ご相談はお気軽に
当事務所では50~60代以上の女性の方からのご相談を多数お受けしています。
経験豊富な弁護士が、親身になってお話をうかがい、今後の選択肢や法的なアドバイスをご提案いたします。
一人で悩まず、ぜひ一度ご相談ください。あなたの人生に、安心と笑顔を取り戻すお手伝いをいたします。


▶詳しくはこちら:50代、60代の女性のための離婚相談~熟年離婚の法律相談

 

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2025.06.07更新

離婚コラム7

 

最近、50代以上の女性の間で「熟年離婚」を考える方が増えてきています。「これからの人生を自分らしく生きたい」「長年我慢してきたけどもう解放されたい」といった思いが理由になることが多いようです。
一方で、熟年離婚はこれからの人生を大きく変える選択です。新たなスタートを切る反面、離婚後の生活には予想していなかった課題があることも。今回は、熟年離婚の主なデメリットと、後悔しないために知っておくべきポイントについて解説します。


熟年離婚の主なデメリット
経済面での不安と見落としやすいポイント
熟年離婚では、財産分与や年金分割によって一定の資産を得られるケースが多いものの、その資産で「老後の生活すべてをカバーできる」とは限りません。離婚後の生活には、目に見えにくい経済的な課題もあります。
例えば、配偶者と共同で家計を支えていた頃に比べ、光熱費・通信費・保険料などの支出をすべて自分一人が背負うことになります。また、健康面の不安が増す年代でもあり、今後、医療費や介護費用はどれほどかかるかは予測が難しいものです。
さらに、年金分割の制度によって受け取れる額は、相手の厚生年金記録などに左右されます。「分割したけれど思ったより少ない」と感じる方も少なくありません。離婚後の生活設計を立てる際は、「月々どれくらいの固定費がかかるのか」「何年分の生活資金が必要か」といった視点で、具体的な試算を行うことが重要です。
加えて、資産の管理・運用を一人で行うことの不安もあります。これまで配偶者が金銭管理をしていた場合、離婚後にご自身が取りまとめる必要があり、金銭トラブルに巻き込まれないためにも、信頼できる人や専門家の助けを得ることが大切です。

 

住まいの確保に関する課題
離婚後、夫名義の住居を離れなければならない場合、新たに賃貸住宅を探すことになります。高齢の女性が単身で賃貸住宅を契約する際には、高齢であることを理由に貸し渋りを受ける場合がある、年金収入のみで審査が厳しくなる、保証人の確保が難しいなどの問題が出てくることがあります。
ただし、全体としては対策も進んでおり、自治体の家賃補助などの支援制度やシニア向け賃貸住宅の選択肢も広がっています。離婚前に、住まいについての選択肢を調べて、早めに準備することが安心につながります。

 

健康と老後の生活のサポート不足
年齢を重ねるとともに、体調の変化や病気、怪我のリスクが高くなります。夫婦であれば何かあったときに助け合えますが、離婚後は通院・入院時の付き添いや病院での手続きなどもすべて一人でこなさなければならなくなる場面が増えます。
また、将来的に判断能力が低下するなどの介護の問題も現実的に考える必要があります。誰が緊急時に対応してくれるのか、支援を受ける体制があるかといった視点で、老後の暮らし方を具体的に描いておくことが大切です。

 

後悔しないために大切なこと
離婚を考えるときは、「離婚して自由になりたい」という感情的な勢いにまかせず、その後の生活全体を見据えた冷静な判断が必要です。
まずは、離婚後のご自身の収入・資産・支出の見通しを落ち着いて把握しましょう。次に、住居や健康、生活支援の体制を含めた老後の生活基盤を整えることが後悔しないポイントとなります。
一人で悩まず、法律の専門家である弁護士に相談すれば、手続きや制度の面で安心感が得られます。第三者として冷静にサポートしてくれる存在は、精神的な支えにもなります。

 

新しい一歩のために「備え」が必要です
熟年離婚は、若い頃とは違い、老後の生活に直結する重大な決断です
「もう我慢できない」「自分の人生を取り戻したい」というお気持ちを大切にしながらも、その先にある現実もしっかり見据えましょう。
弁護士細江智洋が、あなたの不安や疑問に寄り添い、後悔のない選択ができるようサポートいたします。どうぞお気軽にご相談ください。


▶詳しくは:50代、60代の女性のための離婚相談~熟年離婚の法律相談

 

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2025.06.04更新

離婚コラム6


「夫が不倫した。でも私は離婚したくない——」
長年連れ添ってきた夫の裏切りは、とてもつらく、ショックな出来事です。
けれど、それでも「やっぱり別れたくない」「もう一度やり直したい」と思う方もいらっしゃることでしょう。
とくに50代・60代のご夫婦の場合、老後の生活や、経済的なことなどを考えると、すぐに離婚を決められないのが現実です。
このコラムでは、「不倫されたけど離婚したくない」と悩んでいる方に向けて、夫婦関係をもう一度見直し、再び一緒に歩んでいくためのヒントを、法律的な視点もまじえてお伝えします。

離婚しないという選択
夫の不倫が発覚したからといって、必ずしも離婚しなければならないわけではありません。
「子どもや孫に迷惑をかけたくない」「老後を一人で過ごすのは心配」「今さら生活を大きく変えるのは大変」——
そんな思いを抱えるのは、とても自然なことです。
ただし、離婚しないと決めたからといって、何も言わず我慢し続ける必要はありません。
夫婦が本音を出し合い、これからどう歩んでいくかを話し合うことで、信頼関係を取り戻し、「もう一度夫婦としてやり直す」ことも可能です。

夫婦関係を再構築するために大切なこと
「再構築」と聞くと、少し難しく感じるかもしれませんが、つまりこれからの夫婦生活を、前よりも良い形に整えていくということです。
そのために、お互いに「これからどうしたいか」を話す時間をもつことが大事です。
たとえば、次のようなことを少しずつ話し合ってみてください。
• なぜ不倫をしてしまったのか、相手の気持ちを聞いてみる
• どこで気持ちのすれ違いがあったのか、お互いの思いを伝える
• 今後の生活について、お互いの思いを話す
• 二度と同じことが起きないように、約束事を決める
• 一緒に夫婦カウンセリングを受けてみる
大切なのは、「許すかどうか」ではありません。これから夫婦でどう生きていきたいかを意識することです。
また、「感情的になってしまいそうで冷静に夫と話せない」という方は、第三者(弁護士やカウンセラーなど)に入ってもらうのもひとつの方法です。

 

不倫の慰謝料は「離婚しなくても」請求できます
「離婚しないと慰謝料はもらえないのでは?」と思われがちですが、実はそうではありません。
不倫をされた側は、離婚しなくても慰謝料を請求する権利があります。
配偶者に対して、または不倫相手に対してご自分が「傷つけられたこと」に対するけじめとして請求できます。
もちろん、話し合いで解決する場合もあれば、裁判が必要になる場合もあります。
いずれにしても、証拠の確保や手続きには注意が必要ですので、早めに弁護士にご相談いただくのが安心です。

 

熟年離婚を「選ばない」という道もある
最近は「熟年離婚」という言葉がよく聞かれるようになりました。
けれど、これからまだ何十年も一緒に過ごす時間があるからこそ、
「別れずに向き合う」という選択も、意味のあることです。
「これからの時間をどう過ごすか」
「支え合って生きていける関係に戻れるか」
その答えは、人それぞれで違っていいのです。

一人で抱え込まず、まずはご相談ください。
不倫という事実にどう立ち向かうか—それは「これからの人生をどう生きるか」を
考える大きなきっかけでもあります。
「誰にも相談できなくてつらい」
「離婚したくはないけど、どうしたらいいのかわからない」
そんなときは、一人で悩まずに弁護士など信頼できる専門家に相談してみてください。
弁護士細江智洋は、熟年離婚や夫婦関係の再構築に関するご相談を多くお受けしています。
あなたのお気持ちに寄り添いながら、今後の道を一緒に考えてまいります。
詳しくは、熟年離婚のページをご覧ください。

 

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2025.06.01更新

離婚コラム5


長年連れ添った夫が不倫しているとわかったとき、その驚きは計り知れません。相手の裏切りに、「もうこの結婚生活は続けられない」と思ってしまうでしょう。しかし、感情のままに離婚を決めるのは賢明ではありません。特に熟年離婚は、財産・年金・今後の生活設計が深く関わるため、慎重な対応が必要です。
このコラムでは、夫の不倫が発覚したときになぜ離婚をすぐに決めるべきではないのか、その理由とともに、ベストな選択をするためのポイントを解説します。

 

感情的な判断が大きな痛手につながることも
夫の裏切りに対する悲しみや怒りから、すぐに離婚届を出してしまう方もいますが、十分な準備もしないまま離婚に踏み切ることは、あとで大きな問題になるかもしれません。特に熟年夫婦の場合、退職金や年金、持ち家といった資産の清算が発生します。これらの取り決めをせずに離婚してしまうと、「もらえたはずの財産がもらえなかった」「年金分割の手続きが漏れた」など、後悔する結果になることも少なくありません。

 

慰謝料請求には「証拠」が鍵
夫の不倫に対して慰謝料を請求するには、法的に有効な「証拠」が必要です。たとえば、ラブホテルへの出入り写真や、親密な内容のメッセージ、SNSやLINEのやりとりなどが該当します。しかし、感情に任せて問い詰めてしまうと、証拠を消されたり隠されたりしてしまう恐れもあります。
慰謝料を請求し、交渉を有利に進めるためにも、まずは証拠を確保し、その後で動くべきなのです。弁護士に相談し、どのような証拠を、どう集めるべきかを具体的にアドバイスしてもらいましょう。

 

熟年離婚は「新たな生き方の再設計」が必要
熟年離婚は、単なる夫婦関係の解消ではなく、自分の人生をどう自分らしく生きていくかという再出発でもあります。しかし、長年家庭に入り、夫中心の生活をしてきた方にとっては、離婚後に直面する「社会的孤立」は大きな問題です。
経済的に自立できていない方や地域との関わりが薄い方は、精神的にも不安定になりやすいでしょう。前向きに新しい生活を送るためには、趣味やボランティアなどの地域活動、就労などを通じて、新しい人間関係や精神的な自立を支える環境づくりが大切です。

 

家族や子どもとの関係を大切にするために
熟年離婚では、すでに子どもが成人している場合が多いとはいえ、親の離婚は子どもにも影響を与えます。財産分与がこじれて感情的に争えば、親子関係も悪化させるかもしれません。親子関係は将来的な介護や相続にもつながりますので、冷静に対応することが必要です。信頼できる第三者の介入により、家族への影響を最小限に抑えることができます。

 

法律的・経済的な「備え」が将来を左右する
熟年離婚において一番重要なのが、老後の生活資金と医療保障の確保です。特に年金分割については、「合意分割」や「3号分割」といった年金分割制度を適切に活用し、将来の年金を確保しましょう。
また、配偶者の健康保険に扶養されていた場合、離婚後は国民健康保険への切り替えが必要になり、保険料や医療費の支払いが増えることも見込まれます。
さらに、退職金や企業年金の分与対象や範囲を確認し、適切な財産分与を行うことが、今後の生活設計につながるポイントです。
これらは専門的な知識と判断が求められる分野であり、経験豊富な弁護士のサポートがあるかどうかで結果が大きく変わる可能性があります。

 

熟年離婚で後悔しないために、弁護士のサポートを
夫の裏切りに対する悲しみや怒りは、決して一人で抱えるべきものではありません。もし、離婚を選ぶのであれば、それは将来に向けた人生の再スタートであるべきです。
みなと綜合法律事務所では、熟年離婚に関する豊富な実績をもとに、女性の目線に立った丁寧なアドバイスをしています。
あなたのこれからの人生が、後悔のないものとなるよう、私たちが全力で支援いたします。

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この記事を担当した弁護士

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みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
当事務所は、離婚問題でお悩み方からのご相談を日々お受けしています。離婚相談にあたっては、あなたのお気持ちに寄り添い、弁護士の視点から、人生の再出発を実現できる最良の方法をアドバイスさせていただきます。まずは、お気軽にご連絡ください。

 

 

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