調停ってどんな場所?当日の流れと実際の雰囲気を元書記官が解説

監修:弁護士 細江智洋

1 調停ってどんな場所?

離婚調停は、家庭裁判所で行われる話し合いの手続です。

裁判のように勝ち負けを決めるのではなく、
当事者同士が合意できる条件を探ることを目的としています。

調停では、調停委員が間に入り、双方の話を別々に聞きながら調整を進めます。
裁判官が進行全体を見ながら判断に関与しますが、実際のやり取りの多くは調停委員を通じて行われます。

本記事では、イメージしずらい調停手続きについて、
当日の流れや待合室の雰囲気、気をつけるポイントなどを、弁護士監修のもと、元裁判所書記官が解説します。

目次

1 当日の流れ

1)指定された時間に裁判所に行き、指定された待合室で待機します。

裁判所内には複数の待合室があることも多いため、案内された場所で待つようにしましょう。
調停委員は指定した待合室に当事者を迎えにいくため、別の場所で待っていると呼び出しに気づかず、進行に影響が出たり、欠席と勘違いされるおそれがあります。

2)その後、調停委員に呼ばれて調停室に入り、本人確認や手続の説明を受けます。

3)調停は、当事者が交互に調停室に入り、
調停委員がそれぞれの事情や考えを聞き取る形で進みます。
その内容をもとに、調停委員と裁判官が合意できる条件を探っていきます。

※裁判官は常に同席しているわけではなく、書面や報告を通じて進行を把握していることが多いのが実情です。

2 待合室と呼び出しの雰囲気

待合室は、長椅子が並んだシンプルな空間であることが多く、
皆さん静かに距離をとって座っている印象です。

弁護士と来ている場合は、小声で軽く打ち合わせをしていることもあります。

呼び出しは氏名ではなく、事件番号で行われるのが通常です。
自分の事件番号が分からない場合には、書記官に電話して確認することもできます。

また、待合室で長時間待つこともあるため、時間に余裕を持って行動することが大切です。

3 調停は別々に進むのが基本

調停は、当事者が交互に調停室に入り、別々に話をする形で進むのが一般的です。

ただし、手続の説明や進行の状況に応じて、一時的に当事者が同席することもあります

同席するかどうかは、その場の進行や事情を踏まえて判断されます。

また、調停が成立する場合には、原則として当事者が同席し、合意内容を確認します。

4 会いたくない場合の対応

相手と顔を合わせたくない事情がある場合には、
調停室での同席を避けたり、待機や移動のタイミングを調整したりするなど、配慮がされることがあります。

ただし、どの程度の配慮がされるかは事案や裁判所の状況によって異なり、最終的には裁判官の判断によります。

また、「絶対に顔を合わせない」という保証があるわけではありません。

そのため、不安がある場合には、できるだけ早い段階で書記官に事情を伝えておくことが重要です。

【関連記事】 離婚調停を申し立てたら書記官に何を伝える?|元裁判所書記官が解説

5 調停の時間と待ち時間について

調停の時間は、
「10時〜」「13時15分〜」「15時15分〜」等と開始時間が指定され、90分程度を想定されることが多いですが、
実際には予定より長くなることも少なくありません。

そのため、調停後に予定がある場合には、あらかじめ調停委員に伝えておくことが大切です。

また、調停では次のような事情から待ち時間が長くなることもあります

・当事者双方の話を順番に聞く必要がある
・当事者の感情にも配慮が必要であり、聞き取りに時間がかかる
・裁判官の方針を確認しながら進める場面もある

特に、裁判官は複数の調停を並行して担当しているため、
調整に時間がかかることもあります。

なお、予定時間いっぱいまでかかるとは限らず、早めに終了することもあります。

6 服装と当日の注意点

裁判所内は、冷暖房が強く効いている場合もあれば、逆にあまり効いていない場合もあります。

また、待ち時間が長くなることもあるため、
温度調整しやすい服装(羽織りものなど)を用意しておくと安心です。

長時間でも負担になりにくい服装を選ぶこともポイントです。

【元裁判所書記官からのひとこと】

裁判所に来る機会は多くないため、緊張される方も少なくありません。

調停委員は、できるだけ話しやすい雰囲気をつくるため、
最初に雑談を交えることもあります。

調停は、誰かを評価する場ではなく、
双方が納得できる形を探るための手続です。

必要以上に身構えず、事実や考えを落ち着いて伝えることが大切です。

【関連記事】 調停委員に不満・不信感を感じたら?元裁判所書記官が教える冷静な対処法

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この記事を担当した弁護士

みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
横浜で離婚問題に携わり12年以上、離婚問題を280件以上解決した実績あり。
あなたの気持ちに寄り添いながら、より良い未来のために、離婚手続きや養育費、慰謝料を親身にサポート。お気軽にお問合せください。

この記事の編集・SEO担当者

阿部絵美(元裁判所書記官)
横浜家庭裁判所で3年間、離婚調停などの家事事件を担当。
裁判所での実務経験を踏まえ、弁護士細江智洋の法律解説に、
「調停の現場で実際に起きていること」が伝わる視点を加えて編集しています。
※法律解説は弁護士監修です。

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