離婚コラム|横浜の離婚に強い弁護士 細江智洋がわかりやすく解説

2025.07.01更新

離婚コラム15

 

結婚後、長い年月を専業主婦として過ごしてきた女性が、「離婚」を真剣に考えるときがあります。
日々の生活の中で徐々に増えていく違和感や、見過ごされてきた怒りや寂しさ。
その多くは、「夫に対する感情」がきっかけとなって芽生えるのです。

このコラムでは、専業主婦が離婚を考えるときの夫への3つの感情をご紹介します。
「このままでいいのか」と悩んでいる方が、自分の気持ちを整理する一助となれば幸いです。

 

1. 「感謝されない」虚しさや寂しさ

毎日の家事や育児を当たり前のようにこなしてきた――
専業主婦は家庭を支える大切な役割であり、本来は敬意を払われるべきものです。

しかし、現実には「家にいるんだから当たり前」
「楽でいいよね」といった言葉をかけられることも少なくありません。

夫から感謝の言葉がなく、どれだけ尽くしても無関心な
態度が続くと、「私は感謝されていない」と、深い寂しさと虚しさが募ります。

その気持ちが蓄積していくことで、「この人と一緒にいる意味は
あるのか」と疑問がわき、離婚という選択肢が現実味を帯びてくるのです。

 

2. 「会話が通じない」苛立ちと諦め

多くの専業主婦の方が、「夫と気持ちが通じ合わない」
「話ができない」という孤独を感じています。
何気ない話をしても上の空、相談しても
「深く考えすぎ」「また愚痴?」と
取り合ってくれない。
そうしたやり取りが続けば、
「この人とはもう何を話しても無駄」と
感じるようになります。

たとえば、子どもの進学や家計のこと、
将来のことを真剣に話しても、
「任せるよ」「どうせ俺の意見は通らないし」などと
適当に返される。
段々と会話のキャッチボールは成立しなくなります。

「夫と向き合えない」という実感は、夫婦関係の土台が崩れる重大なサインです。
会話ができない相手とこの先何十年も一緒に暮らす――
その現実に耐えられなくなったとき、
離婚という選択が、自然に思えてくるのです。

 

3. 「自由を奪う言葉」への怒りと不信感

「この人は、私の人生をどう考えているのだろう?」
そう思うきっかけになるのが、自分の自由を奪うような否定的な発言や態度です。

外で働きたい、資格を取りたい、何か新しいことに挑戦したい。
そんな自分の希望を伝えても、
「そんな必要ないだろ」
「家にいればいい」
「子どもがいるのに何を言ってるんだ」
と、一方的に否定される――。

前向きな気持ちすら受け止めてもらえず、傷つけられることで、
「私は夫から支配されているのではないか」という疑念を抱き始めます。

“自由を奪う言葉”は、モラハラ(モラルハラスメント)に
近いものであり、
精神的に支配し、妻は深い怒りと絶望を感じます。

夫からの協力も理解もなく、自立の意思を封じられる
家庭環境の中で、「このままでは自分らしく生きられない」と
感じたとき、“苦しみから抜け出すための選択肢”として、
離婚がはっきりと心に浮かび上がってきます。

 

離婚を考え始めたら、まずは自分の気持ちと向き合うことから

衝動的に離婚を決めるのはおすすめできませんが、
「離婚を考えるほどの感情」があるということは自分の心の声に気づいた証拠です。

情報を集め、選択肢を整理し、必要であれば専門家に相談することで、今どんな選択肢があるのかを知ることができ、
漠然と不安に感じていた問題が少しずつ具体的に見えてきます。

 

専業主婦の離婚に関する詳しい情報はこちら

離婚後の生活設計や手続きに不安を感じている方のために、
みなと綜合法律事務所では専業主婦の方向けの情報ページをご用意しています。
まずはご自身の状況と照らし合わせながら、必要な情報を得ることから始めてみてください。

 

→専業主婦の離婚|みなと綜合法律事務所 弁護士細江智洋

 

離婚は、人生の中でも大きな決断です。
だからこそ、誤魔化さず、でも焦らず、あなたの気持ちにしっかり耳を傾けてください。

そして、必要であれば、弁護士細江智洋が一緒に考えるお手伝いをいたします。
あなたが「自分らしく生きるための選択」を見つけられるよう、心から応援しています。

 

この記事を担当した弁護士

コラム用写真

みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
当事務所は、離婚問題でお悩み方からのご相談を日々お受けしています。離婚相談にあたっては、あなたのお気持ちに寄り添い、弁護士の視点から、人生の再出発を実現できる最良の方法をアドバイスさせていただきます。まずは、お気軽にご連絡ください。

 

2025.06.04更新

離婚コラム6


「夫が不倫した。でも私は離婚したくない——」
長年連れ添ってきた夫の裏切りは、とてもつらく、ショックな出来事です。
けれど、それでも「やっぱり別れたくない」「もう一度やり直したい」と思う方もいらっしゃることでしょう。
とくに50代・60代のご夫婦の場合、老後の生活や、経済的なことなどを考えると、すぐに離婚を決められないのが現実です。
このコラムでは、「不倫されたけど離婚したくない」と悩んでいる方に向けて、夫婦関係をもう一度見直し、再び一緒に歩んでいくためのヒントを、法律的な視点もまじえてお伝えします。

離婚しないという選択
夫の不倫が発覚したからといって、必ずしも離婚しなければならないわけではありません。
「子どもや孫に迷惑をかけたくない」「老後を一人で過ごすのは心配」「今さら生活を大きく変えるのは大変」——
そんな思いを抱えるのは、とても自然なことです。
ただし、離婚しないと決めたからといって、何も言わず我慢し続ける必要はありません。
夫婦が本音を出し合い、これからどう歩んでいくかを話し合うことで、信頼関係を取り戻し、「もう一度夫婦としてやり直す」ことも可能です。

夫婦関係を再構築するために大切なこと
「再構築」と聞くと、少し難しく感じるかもしれませんが、つまりこれからの夫婦生活を、前よりも良い形に整えていくということです。
そのために、お互いに「これからどうしたいか」を話す時間をもつことが大事です。
たとえば、次のようなことを少しずつ話し合ってみてください。
• なぜ不倫をしてしまったのか、相手の気持ちを聞いてみる
• どこで気持ちのすれ違いがあったのか、お互いの思いを伝える
• 今後の生活について、お互いの思いを話す
• 二度と同じことが起きないように、約束事を決める
• 一緒に夫婦カウンセリングを受けてみる
大切なのは、「許すかどうか」ではありません。これから夫婦でどう生きていきたいかを意識することです。
また、「感情的になってしまいそうで冷静に夫と話せない」という方は、第三者(弁護士やカウンセラーなど)に入ってもらうのもひとつの方法です。

 

不倫の慰謝料は「離婚しなくても」請求できます
「離婚しないと慰謝料はもらえないのでは?」と思われがちですが、実はそうではありません。
不倫をされた側は、離婚しなくても慰謝料を請求する権利があります。
配偶者に対して、または不倫相手に対してご自分が「傷つけられたこと」に対するけじめとして請求できます。
もちろん、話し合いで解決する場合もあれば、裁判が必要になる場合もあります。
いずれにしても、証拠の確保や手続きには注意が必要ですので、早めに弁護士にご相談いただくのが安心です。

 

熟年離婚を「選ばない」という道もある
最近は「熟年離婚」という言葉がよく聞かれるようになりました。
けれど、これからまだ何十年も一緒に過ごす時間があるからこそ、
「別れずに向き合う」という選択も、意味のあることです。
「これからの時間をどう過ごすか」
「支え合って生きていける関係に戻れるか」
その答えは、人それぞれで違っていいのです。

一人で抱え込まず、まずはご相談ください。
不倫という事実にどう立ち向かうか—それは「これからの人生をどう生きるか」を
考える大きなきっかけでもあります。
「誰にも相談できなくてつらい」
「離婚したくはないけど、どうしたらいいのかわからない」
そんなときは、一人で悩まずに弁護士など信頼できる専門家に相談してみてください。
弁護士細江智洋は、熟年離婚や夫婦関係の再構築に関するご相談を多くお受けしています。
あなたのお気持ちに寄り添いながら、今後の道を一緒に考えてまいります。
詳しくは、熟年離婚のページをご覧ください。

 

この記事を担当した弁護士

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みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
当事務所は、離婚問題でお悩み方からのご相談を日々お受けしています。離婚相談にあたっては、あなたのお気持ちに寄り添い、弁護士の視点から、人生の再出発を実現できる最良の方法をアドバイスさせていただきます。まずは、お気軽にご連絡ください。

 

 

2025.06.01更新

離婚コラム5


長年連れ添った夫が不倫しているとわかったとき、その驚きは計り知れません。相手の裏切りに、「もうこの結婚生活は続けられない」と思ってしまうでしょう。しかし、感情のままに離婚を決めるのは賢明ではありません。特に熟年離婚は、財産・年金・今後の生活設計が深く関わるため、慎重な対応が必要です。
このコラムでは、夫の不倫が発覚したときになぜ離婚をすぐに決めるべきではないのか、その理由とともに、ベストな選択をするためのポイントを解説します。

 

感情的な判断が大きな痛手につながることも
夫の裏切りに対する悲しみや怒りから、すぐに離婚届を出してしまう方もいますが、十分な準備もしないまま離婚に踏み切ることは、あとで大きな問題になるかもしれません。特に熟年夫婦の場合、退職金や年金、持ち家といった資産の清算が発生します。これらの取り決めをせずに離婚してしまうと、「もらえたはずの財産がもらえなかった」「年金分割の手続きが漏れた」など、後悔する結果になることも少なくありません。

 

慰謝料請求には「証拠」が鍵
夫の不倫に対して慰謝料を請求するには、法的に有効な「証拠」が必要です。たとえば、ラブホテルへの出入り写真や、親密な内容のメッセージ、SNSやLINEのやりとりなどが該当します。しかし、感情に任せて問い詰めてしまうと、証拠を消されたり隠されたりしてしまう恐れもあります。
慰謝料を請求し、交渉を有利に進めるためにも、まずは証拠を確保し、その後で動くべきなのです。弁護士に相談し、どのような証拠を、どう集めるべきかを具体的にアドバイスしてもらいましょう。

 

熟年離婚は「新たな生き方の再設計」が必要
熟年離婚は、単なる夫婦関係の解消ではなく、自分の人生をどう自分らしく生きていくかという再出発でもあります。しかし、長年家庭に入り、夫中心の生活をしてきた方にとっては、離婚後に直面する「社会的孤立」は大きな問題です。
経済的に自立できていない方や地域との関わりが薄い方は、精神的にも不安定になりやすいでしょう。前向きに新しい生活を送るためには、趣味やボランティアなどの地域活動、就労などを通じて、新しい人間関係や精神的な自立を支える環境づくりが大切です。

 

家族や子どもとの関係を大切にするために
熟年離婚では、すでに子どもが成人している場合が多いとはいえ、親の離婚は子どもにも影響を与えます。財産分与がこじれて感情的に争えば、親子関係も悪化させるかもしれません。親子関係は将来的な介護や相続にもつながりますので、冷静に対応することが必要です。信頼できる第三者の介入により、家族への影響を最小限に抑えることができます。

 

法律的・経済的な「備え」が将来を左右する
熟年離婚において一番重要なのが、老後の生活資金と医療保障の確保です。特に年金分割については、「合意分割」や「3号分割」といった年金分割制度を適切に活用し、将来の年金を確保しましょう。
また、配偶者の健康保険に扶養されていた場合、離婚後は国民健康保険への切り替えが必要になり、保険料や医療費の支払いが増えることも見込まれます。
さらに、退職金や企業年金の分与対象や範囲を確認し、適切な財産分与を行うことが、今後の生活設計につながるポイントです。
これらは専門的な知識と判断が求められる分野であり、経験豊富な弁護士のサポートがあるかどうかで結果が大きく変わる可能性があります。

 

熟年離婚で後悔しないために、弁護士のサポートを
夫の裏切りに対する悲しみや怒りは、決して一人で抱えるべきものではありません。もし、離婚を選ぶのであれば、それは将来に向けた人生の再スタートであるべきです。
みなと綜合法律事務所では、熟年離婚に関する豊富な実績をもとに、女性の目線に立った丁寧なアドバイスをしています。
あなたのこれからの人生が、後悔のないものとなるよう、私たちが全力で支援いたします。

▶ 詳しくはこちら:50代、60代の女性のための離婚相談~熟年離婚の法律相談

 

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みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
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2025.05.29更新

離婚コラム4


「最近、夫とまともに会話していない」そう感じている方は、決して少なくありません。
夫婦の会話が減っていることは、関係の悪化を示す一つのサインです。特に専業主婦の方にとっては、夫との会話でお互いの理解を深め、心が通い合うことが多く、それが失われると、不安が一気に募ってしまうものです。
本コラムでは、専業主婦が離婚を考える兆候や背景、注意すべきポイントについて、具体的な事例を交えて解説します。

 

専業主婦が離婚を考える主なきっかけ
◆夫との会話がなくなった
「おはよう」「おやすみ」さえあまり交わさなくなった。話しかけても「今疲れてる」「後にして」とそっけない返事をされる。
こんなやりとりが続くと、心の距離はどんどん広がります。夫の帰宅時間や外出先もよく分からない、休日もスマホやテレビばかり見ていて、家族との時間を持とうとしない…。
こうなると、「この人と一緒に暮らしていく意味があるのだろうか」と、離婚という選択肢が浮上してきます。


◆将来への不安が募る
専業主婦である自分が、この先10年後、20年後も夫との生活を続けていけるのか?という不安は、ふとした瞬間に押し寄せます。
特に、
• 子どもが進学するとき、必要な教育費を出してもらえるのか
• 夫が病気や失業をした場合、自分はどうしたらいいのか
• 自分が年齢を重ねたとき、経済的・精神的に自立するべきか
といった将来への不安は、夫婦で将来設計をしっかりと話し合わない限り、解消することはできません。


◆経済的DVやモラハラ
夫婦の間で会話があっても、内容が一方的で、あなたの人格を否定するようなものになっている場合、それはモラルハラスメントの可能性があります。
具体例:
• 家事のやり方に対して「お前は本当に要領が悪いな」としょっちゅう批判される
• 自分の意見や希望を伝えても「そんなこと言う暇があったら掃除でもしてろ」と言われる
経済的にも、
• 最低限の生活費しか渡されず、「いつ,何にいくら使ったのか報告しろ」と強いられる
• 自分の名義の預金を取り上げられ、お金を自由に使えることがほとんどない
といった状態であれば、明らかに経済的DVやモラハラが行われていると言えます。

 

離婚を考えるべききっかけとは?
次のような様子が見られたら、夫婦の関係に危機が訪れている可能性があります:
• 夫婦で子どもの進路や老後の人生計画など、将来の話を全くしなくなった
• 「このままでは何も変わらない」という無力感がある
• 子どもが夫と話さなくなり、距離を置くようになった
• 夫と同じ空間にいるだけで落ち着かずストレスを感じる
これらがいくつかあてはまる場合、単なるすれ違いではなく、根本的な夫婦関係の見直しが必要かもしれません。

 

離婚を考えたときにすべきこと
◆冷静に事実を整理する
感情的になる前に、今の状況を記録しておきましょう。夫婦の会話の内容や夫の発言や態度など、日々の出来事を記録として残しておくと、いざというときの証拠になります。
◆自立に向けた準備を進める
専業主婦の方が離婚する場合は、経済的に自立するための準備が不可欠です。
婚姻費用、財産分与、養育費、年金分割など、法的な知識も必要になる場面が多くあります。
◆弁護士への早期相談がカギ
離婚を迷っている段階でも、一人で悩まず経験豊富な弁護士に相談してみましょう。あなたが抱えている不安や問題を整理することができます。

 

不安を抱える専業主婦の方へ
「夫との会話がない」「離婚すべきか悩んでいる」
そんな思いを抱えたまま、何年も過ごす必要はありません。
あなたの人生を見つめ直す第一歩として、弁護士細江智洋がしっかりと寄り添います。


▶詳しくはこちら:専業主婦のための離婚相談

 

この記事を担当した弁護士

コラム用写真

 

みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
当事務所は、離婚問題でお悩み方からのご相談を日々お受けしています。離婚相談にあたっては、あなたのお気持ちに寄り添い、弁護士の視点から、人生の再出発を実現できる最良の方法をアドバイスさせていただきます。まずは、お気軽にご連絡ください。

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