離婚調停の期間|どれくらいかかる?長引く理由と実務の実感を解説
監修:弁護士 細江智洋
はじめに
離婚調停を検討している方の多くが気になるのが、
「どのくらいの期間がかかるのか」という点です。
できるだけ早く解決したいと考える一方で、
「長引くのではないか」と不安に感じる方も少なくありません。
この記事では、離婚調停の期間の目安とあわせて、
実際に長くなるケース・短く終わるケースの違いについて、実務の感覚に基づいて解説します。
目次
1 離婚調停の期間の目安
離婚調停の期間は、事案によって大きく異なります。
実務の感覚としては、
• 数ヶ月程度で終わるケース
• 半年程度かかるケース
• 1年以上続くケース
など、幅があります。
停は1回で終わることは少なく、
1〜2ヶ月に1回程度のペースで期日が重ねられていくのが一般的です。
そのため、回数が増えるほど、全体の期間も長くなります。
▶ 調停の進み方全体を知りたい方は
→「離婚調停の流れ」もご覧ください。
2 離婚調停が長くなる主な理由
離婚調停の期間は、「どのような問題を話し合うか」によって大きく変わります。
特に次のような場合には、調停が長期化する傾向があります。
① 子どもに関する争いがある場合
親権や親子交流(面会交流)など、子どもに関する問題について対立がある場合には、調停が長くなる傾向があります。
例えば、
• 親権をどちらが持つかで争いがある
• 親子交流(面会交流)の方法について折り合いがつかない
といったケースです。
また、家庭裁判所調査官による調査が行われる場合には、
調査や報告に時間がかかるため、調停の期間も長くなります。
② 複数の争点を調整する必要がある場合
離婚調停では、次のような複数の問題について話し合いが必要になることも少なくありません。
• 離婚するかどうか(離婚意思)
• 親権
• 面会交流
• 養育費
• 財産分与
• 慰謝料
これらの争点が多い場合には、それぞれについて主張や資料を整理しながら話し合いをする必要があり、結果として調停が長期化する傾向があります。
③ 調停が段階的に進む場合
離婚調停では、すべての問題を一度に決めるのではなく、
争点ごとに段階的に話し合って進むこともあります。
例えば、婚姻費用分担調停が同時に申し立てられている場合には、
まず別居中の生活費(婚姻費用)について先に話し合うことが多くあります。
また、子どもに関する争いがある場合には、
• 離婚までの監護者の指定
• 離婚成立までの親子交流(面会交流)
といった事項が先に決められることもあります。
そのうえで、
• 離婚するかどうか
• 親権
• 養育費
• 財産分与
• 慰謝料
といった離婚条件について、順次話し合いが進められていきます。
このように段階的に進む場合には、期日の回数も増え、結果として期間が長くなることがあります。
3 離婚調停が比較的早く終わるケース
一方で、比較的短期間で終わるケースもあります。
例えば、
• 離婚自体に争いがない
• 親権についてすでに合意ができている
• 財産分与や養育費について大きな対立がない
といった場合には、数回の期日で調停が成立することもあります。
4 司法統計から見る期間の傾向(参考)
司法統計では、婚姻関係事件(離婚調停を含む)の審理期間は、
数ヶ月で終わるものから、半年以上かかるものまで幅広く分布しています。
もっとも、この統計には調停だけでなく審判も含まれており、
個別の離婚調停の期間をそのまま示すものではありません。
あくまで全体的な傾向として参考にする必要があります。
参考 司法統計(令和6年 家事編)はこちら
(第 16 表 婚姻関係事件数―終局区分別審理期間及び実施期日回数別―全家庭裁判所 等が参考になります)
5 期間について考える際のポイント
離婚調停の期間を考えるうえでは、
「平均でどのくらいかかるか」だけでなく、
「自分のケースで何が争点になるか」を想定しておくことが重要です。
• 子どもに関する問題があるか
• 複数の条件について争いがあるか
• 相手方との対立の程度
といった事情によって、期間は大きく変わります。
6 まとめ
離婚調停の期間は、
• 数ヶ月で終わるケース
• 半年程度かかるケース
• 1年以上続くケース
など、事案によって大きく異なります。
特に、
• 子どもに関する争いがある場合
• 複数の争点を同時に扱う場合
• 段階的に進行する場合
には、調停が長期化する傾向があります。
期間の目安だけで判断するのではなく、
自分のケースの争点を踏まえて見通しを考えることが大切です。
あわせて読みたい関連記事
この記事を担当した弁護士
みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
横浜で離婚問題に携わり12年以上、離婚問題を280件以上解決した実績あり。
あなたの気持ちに寄り添いながら、より良い未来のために、離婚手続きや養育費、慰謝料を親身にサポート。お気軽にお問合せください。
この記事の編集・SEO担当者
阿部絵美(元裁判所書記官)
横浜家庭裁判所で3年間、離婚調停などの家事事件を担当。
裁判所での実務経験を踏まえ、弁護士細江智洋の法律解説に、
「調停の現場で実際に起きていること」が伝わる視点を加えて編集しています。
※法律解説は弁護士監修です。















