親権争いがある離婚裁判|流れと期間のポイントを解説
2026.09.20更新

親権争いがある離婚裁判|流れと期間のポイントを解説
離婚裁判では、財産分与や慰謝料だけでなく、「親権」が大きな争点となることがあります。
また、令和8年(2026年)の民法改正により共同親権制度が始まり、現在では「共同親権にするか、単独親権にするか」が争点となる場合もあります。
今回は、親権争いがある離婚裁判の流れや期間、裁判所が重視するポイントについて、具体例を交えながら解説します。
親権争いが裁判になるのはどのような場合?
離婚をする際、親権について夫婦で合意できなければ、家庭裁判所の離婚調停を経て、離婚裁判で判断されることになります。
例えば、次のようなケースです。
• 父母の双方が自分を親権者にしてほしいと希望している
• 一方は共同親権を希望しているが、もう一方は単独親権を希望している
• 一方が子どもを連れて別居し、もう一方が親権を求めている
• 子どもの生活環境を変えるべきか、意見が対立している
このような場合、裁判所は父母の希望だけではなく、子どもの利益(福祉)を最も実現できるのはどのような親権の定め方かという観点から判断します。
親権争いがある離婚裁判の流れ
親権が争われる場合でも、いきなり裁判を起こすことは原則としてできません。
一般的な流れは次のとおりです。
1. 夫婦で話し合う
2. 家庭裁判所で離婚調停を行う
3. 調停が不成立となった場合、離婚裁判を提起する
4. 双方が主張や証拠を提出する
5. 必要に応じて家庭裁判所調査官による調査が行われる
6. 和解または判決で親権について結論が示される
親権が争点となる事件では、家庭裁判所調査官が子どもの生活状況や父母との関わりを調査することが多くあります。
調査では、父母それぞれとの面談のほか、自宅での生活状況の確認や学校・保育園などでの様子を確認します。また、15歳以上であれば原則として、子どもの意見が聞かれます。また、15歳未満であっても、年齢や発達に応じた意向の聴き取りなどが行われることがあります。
裁判所はどのような点を重視するのか
共同親権か単独親権かを判断する場合でも、裁判所が最も重視するのは子どもの利益(福祉)です。
具体的には、次のような事情が総合的に検討されます。
• 現在、子どもを主に養育しているのはどちらか
• 父母が子どもの養育について協力できる状況にあるか
• 父母それぞれの養育状況や監護実績
• 子どもの年齢や心身の状況
• 子どもの意思(年齢や成熟度に応じて考慮)
例えば、父母の双方が「自分が親権者になるべきだ」と主張している場合には、それぞれの監護実績や現在の生活環境などが詳しく検討されます。
一方、共同親権にするか単独親権にするかが争われている場合には、父母が離婚後も子どもの養育について適切に情報共有や話し合いができる関係にあるかといった点も重要な判断材料となります。
親権争いがあると裁判期間は長くなる?
一般的な離婚裁判でも解決まで1年以上かかることがありますが、親権争いがある事件では、さらに時間を要することがあります。
その理由としては、家庭裁判所調査官による調査が行われる場合や、子どもの生活状況や養育環境を慎重に確認する必要があるからです。
例えば、小学生の子どもについて父母双方が親権を希望し、それぞれが養育記録や学校との連絡資料などを提出するケースでは、調査や審理に時間がかかり、判決まで1年以上を要することもあります。
親権争いでは早い段階から準備が重要
親権争いでは、「裁判になってから準備する」のではなく、早い段階から状況を整理しておくことが大切です。子どもの送迎や通院の状況、学校や保育園との関わりといった記録は、後の裁判で養育の実態を示す資料となることがあります。
共同親権、あるいは単独親権のどちらが適切かについても、養育状況を踏まえて判断されるため、早めに弁護士に相談し、どのような主張や資料が必要か確認しておくことが重要です。
まとめ|親権争いは弁護士へ早めに相談を
親権争いがある離婚裁判では、共同親権と単独親権のどちらが適切かも含めて検討される場合があります。裁判所は子どもの利益を最も重視し、家庭裁判所調査官による調査や多くの証拠を踏まえて慎重に判断します。そのため、通常の離婚裁判よりも解決まで時間がかかることも少なくありません。
親権をめぐる争いでは、現在の養育状況や今後の生活環境などを適切に整理し、法的な観点から主張・立証することが重要です。ご自身だけで判断するのではなく、早い段階で弁護士に相談することで、具体的な助言を受けることができます。
親権や監護権についてお悩みの方は、弁護士による「親権・監護権とは?離婚後の共同親権・単独親権を弁護士が解説」もぜひご覧ください。
この記事を担当した弁護士

みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
当事務所は、離婚問題でお悩みの方からのご相談を日々お受けしています。離婚相談にあたっては、あなたのお気持ちに寄り添い、弁護士の視点から、人生の再出発を実現できる最良の方法をアドバイスさせていただきます。まずは、お気軽にご連絡ください。















