離婚コラム|横浜の離婚に強い弁護士 細江智洋がわかりやすく解説

2026.01.09更新

離婚コラム79

 

離婚調停をしても離婚しないことはある?その理由と背景
「離婚調停を申し立てたのだから、離婚できるはずではないか」
そう考えて調停を始められる方は多くいらっしゃいます。
しかし実際には、離婚調停をしても離婚に至らない場合はあります
調停はあくまで話し合いの場であり、必ずしも結論が出るとは限らないからです。
この記事では、離婚調停をしても離婚しないことがある理由や、その背景について、弁護士の観点からできるだけ分かりやすくご説明します。

 

離婚調停とはどのような手続きか
離婚調停(夫婦関係調整調停)は、家庭裁判所で行われる話し合いの手続きです。
裁判官ではなく、調停委員が夫婦それぞれの話を聞きながら、着地点を探していきます。
大切な点は、調停は強制的に離婚を成立させる場ではないということです。
双方が合意しなければ、離婚は成立せず、調停は不成立となります。

 

離婚調停をしても離婚しない主な理由
① 相手が離婚に同意しない場合
もっとも多いのが、一方の配偶者が離婚そのものに強硬に反対しているケースです。
たとえ一方が離婚を望んでいても、相手が同意しなければ、調停は成立しません。
② 条件面で合意できない場合
離婚自体には同意していても、
・親権
・養育費
・財産分与
・慰謝料
といった条件で折り合いがつかず、調停が進まないこともあります。
③ 気持ちの整理がつかない場合
離婚調停では、離婚条件だけでなく、これまでの夫婦関係や今後の生活について向き合う場面が多くあります。
そのため、話し合いを重ねるうちに、離婚そのものや離婚後の生活について迷いが生じ、気持ちの整理がつかなくなることもあります
たとえば、調停の中で相手が反省の言葉を口にしたり、態度を軟化したりしたことで、
「もう一度やり直せるかもしれない」
「今、離婚を決断して本当によいのだろうか」
と思い直すケースも少なくありません。
このように、感情面での迷いが生じて結論を出せず、調停が進まずに終わることもあります。
④ 話し合いが進まず調停が終了する場合
調停は回数に明確な上限はありませんが、話し合いに進展が見られないと判断された場合、裁判所の判断で不成立となることがあります。

 

離婚調停が不成立になることは珍しくありません
「調停までしたのに離婚できなかった」と聞くと、いい結果にならなかったように感じられるかもしれません。
しかし、離婚調停が不成立になることは決して珍しいことではありません
離婚調停は話し合いによる解決を目指す制度です。
合意が難しく、不成立という結果になることもありますが、それ自体が特別なことや例外というわけではありません。

 

調停で離婚しない場合、その後の選択肢
調停が不成立となった場合、次のような選択肢があります。
・夫婦での話し合いを続ける
・一定期間を置いたのちに、状況が変わった場合は、再度調停を申し立てる
・離婚訴訟を検討する
どの道を選ぶかは、夫婦の状況や争点によって異なります。そのため、状況を整理したうえで選択することが大切です。
その後に考えられる進め方や選択肢については、
「離婚調停が不成立になったらどうなる?次のステップと選択肢」も参考になさってください。

 

弁護士に相談して整理できること
離婚調停では、
「どこが問題になっているのか」
「何を優先すべきなのか」
を整理することが重要です。
弁護士に相談することで、調停の進め方や今後の見通しについて、冷静に考えることができます。

 

離婚調停について、より詳しく知りたい方へ
離婚調停の流れや注意点については、 離婚調停の解説ページで詳しく解説しています。
これから離婚調停を検討している方、離婚調停中で不安を感じている方は、参考になさってください。

 

まとめ
離婚調停が不成立となった場合でも、すぐに結論を出さなければならないわけではありません。大切なのは、調停の進み具合や結果にかかわらず、今の状況を落ち着いて受け止め、ご自身にとって無理のない選択をすることです。
離婚調停は、一度で結論が出るとは限りません。話し合いを続けるうちに状況が変わることもあれば、いったん考え直すことが必要な場合もあります。
少しでも迷いや不安があるときは、一人で抱え込まず、弁護士に相談することで、今後の見通しや選択肢を整理できます。それぞれのケースに応じた丁寧なサポートを受けながら、次の一歩を検討することが大切です。

この記事を担当した弁護士

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みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
当事務所は、離婚問題でお悩みの方からのご相談を日々お受けしています。離婚相談にあたっては、あなたのお気持ちに寄り添い、弁護士の視点から、人生の再出発を実現できる最良の方法をアドバイスさせていただきます。まずは、お気軽にご連絡ください。

2026.01.06更新

離婚コラム78

 

離婚調停のNG行動とは?弁護士が教える5つの注意点
離婚調停は、家庭裁判所で調停委員を交え、夫婦が話し合いを行いながら離婚や条件の合意を目指す手続きです。
裁判のように勝ち負けを決める場ではなく、話し合いによる解決を目的としています。
もっとも、調停では発言や行動によって、調停が長引いたり、不利になったりしてしまうこともあります。
このコラムでは、離婚調停を進める上で注意しておきたいNG行動について、弁護士の立場から分かりやすく解説します。初めて離婚調停に臨む方にも、安心して読んでいただける内容です。

 

1.感情的な発言をそのままぶつけてしまう
離婚調停では、これまでの悲しい出来事や積もり積もった不満から、感情的になってしまう方も少なくありません。
「夫(妻)はひどい人です」
「絶対に許さない」
こうしたお気持ちはもっともですが、調停の場では、感情を出しすぎると話し合いが進みにくくなることがあります。
調停委員が知りたいのは、
・いつ、何があったのか
・それによって、今どんな問題が生じているのか
・これからどう解決したいのか
という点です。
気持ちを大切にしつつも、これまでの事実と今後の希望を冷静に伝えることで、調停がスムーズに進みます。

 

2.準備をしないまま調停に臨む
「その場で説明すれば何とかなるだろう」と考え、事前の準備をしないまま調停に出席してしまうケースもよく見られます。
しかし、
・生活費や養育費をどうしたいのか
・財産分与の対象(預金・不動産など)は何か
・親権や面会交流についてどう考えているか
こうした点を整理せずに調停に出ると、話がまとまらなくなり、調停が長引いてしまいます。
財産分与の詳細な計算書や法律用語を使うような資料を用意する必要はありません。
簡単なメモで構いませんので、生活費の状況や養育費についての希望など、「自分の考え」を事前に整理しておくことが大切です。

 

3.相手を一方的に責め続ける
離婚調停は、相手の非を責めたり、言い負かしたりする場ではありません。
相手を責め続けてしまうと、対立が深まり、調停委員も調整がしづらくなります。
調停では、
「どちらが悪いか」よりも
「どうすれば折り合いがつくか」
が重視されます。
将来に向けた解決を目指し、落ち着いて話を進める姿勢が大切です。

 

4.無断欠席や遅刻をしてしまう
「仕事が忙しい」
「気持ちの整理がつかない」
こうした理由から、無断欠席や、連絡なく遅刻してしまうのは避けるべきです。
無断欠席や何度も遅刻すると、
・話し合いに対して誠実でない
・合意する意思が見られない
と受け取られてしまうことがあります。
やむを得ない事情がある場合だとしても、事前に裁判所へ連絡を入れることが大切です。
連絡をすれば、不利に評価されることはありませんので、ご安心ください。

 

5.離婚調停中に別の異性と交際してしまう
離婚調停中に、別の異性と交際している、あるいは交際を始める方もいます。
しかし、
「すでに別居しているから問題ない」
「離婚は時間の問題だから大丈夫」
と軽く考えてしまうのは注意が必要です。
調停中であっても、法律上はまだ夫婦です。
そのため、交際の時期や内容によっては、次のような問題になることがあります。
・不貞行為として問題にされる可能性
調停が始まった後に親密な交際を始めた場合には、「不貞行為ではないか」と相手方から主張されることがあります。
・慰謝料の問題に発展する可能性
交際の事実をきっかけに、慰謝料の問題が持ち出され、調停がこじれてしまうこともあります。
話し合いで決まりそうになっていた離婚条件が、再び振り出しに戻ってしまうケースも少なくありません。
・親権や監護を検討する上で不利に見られる可能性
お子さんがいる場合には、
・交際相手が頻繁に自宅に出入りしている
・子どもが新しい交際相手と日常的に接している
といった事情があると、「子どもの生活への配慮が十分でないのではないか」と見られてしまうこともあります。
すべての交際が直ちに問題になるわけではありませんが、状況によっては裁判所の評価が大きく変わります。判断に迷う場合は、早めに弁護士へ相談することが安心です。

 

不安を感じたときは、早めの相談が解決への近道です
離婚調停は、ご本人だけで進めることもできますが、「不利になるような対応をしていないだろうか」と不安を抱えながら進めている方も多くいらっしゃいます。
弁護士に相談することで、やってはいけない行動を避けたりご自身の考えを整理して調停に出席したりすることができます。
離婚調停の流れや基本的な仕組みについては
離婚調停の解説ページで詳しくご案内しています。

一人で抱え込まず、無理のない形で、
納得のいく解決を目指していきましょう。

 

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みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
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2026.01.03更新

離婚コラム77

 

離婚調停が不成立になったらどうなる?次のステップと選択肢
離婚調停は、夫婦が裁判所で話し合い、できるだけ穏やかに離婚条件を決めるための手続きです。しかし、調停で必ず合意に至るとは限りません。
「話し合いがまとまらなかったら、もう終わりなのだろうか」「次は裁判になるのだろうか」と、不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
離婚調停が不成立になる理由や、その背景については、「離婚調停をしても離婚しないことはある?その理由と背景」で分かりやすく解説しています。まずは、調停が不成立になる事情を知っておくことが大切です。
ここでは、離婚調停が不成立になった場合にどうなるのか、そしてその後の選択肢について、順を追って分かりやすくご説明します。

 

離婚調停が「不成立」とはどういう状態か
離婚調停が不成立とは、何度か話し合いを重ねても、離婚そのものや条件について合意ができなかったため、調停を終了することをいいます。
どちらか一方がどうしても条件に納得できない場合や、お互いの主張が大きく食い違う場合などに起こります。
不成立と聞くと、失敗したように感じてしまうかもしれませんが、必ずしも悪い結果ではありません。調停を通してお互いの考えや争点が整理され、今後の方向性を落ち着いて考えるための材料になります。

 

不成立になったあと、最初に考えられる3つの選択肢
調停が不成立になったあとの主な選択肢は、次の三つです。
① 離婚訴訟(裁判)を起こす
調停で話し合いがまとまらない場合、家庭裁判所に離婚訴訟を起こすことができます。
裁判では、裁判官が証拠や事情をもとに、離婚をするかどうか、親権、慰謝料などを判断します。
ただし、裁判は時間も労力もかかります。別居の経緯を細かく確認をしたり、新たな証拠を探したりなど、ご自身の精神的な負担が大きくなる点は、事前に理解しておく必要があります。
② いったん立ち止まり、様子を見る
すぐに裁判に進まず、少し時間をおいて考える方もいらっしゃいます。
生活環境の変化や気持ちの整理を優先し、あらためて協議を検討し直すケースもあります。
③ 条件を見直して再度話し合う
調停中に見えてきた争点を踏まえ、お互いの条件を整理し直すことで、再び話し合う余地が生まれることもあります。

 

調停と裁判の進め方の違い
調停は、調停委員を介して話し合いを行い、離婚条件をすり合わせていく手続きです。
多くの場合、具体的な条件の整理や事実関係の確認が中心となります。
一方、裁判では、提出された書面や証拠をもとに判断が行われます。
裁判では弁護士が代理人として手続きを進めるため、書面作成や裁判所とのやり取りの多くは弁護士が担います。ただし、これまでの経緯を時系列で整理したり、メールなど証拠資料を探したりなど、本人の協力が必要な場面もあり、調停と比べてもかなりの時間を要することは避けられません。

 

訴訟に進む場合の注意点(本人が気をつけたいこと)
裁判では弁護士が中心となって進めますが、本人にもいくつか注意点があります。
一つ目は、事実を正確に伝えることが重要です。あいまいに伝え、都合の悪いことを省くと主張書面全体に影響が出ます。
自分は不利に感じることでも、事実は事実として伝えることが大切です。
二つ目は、証拠になりそうな資料を大切に扱うことです。
メールや通帳、メモなどは、証拠の材料になることがありますので、自己判断で捨てたりせず、弁護士に相談しましょう。
三つ目は、訴訟中は相手方と直接やり取りをしないことも大切です。
不用意に連絡を取ると、後から不利に働くことがあります。
裁判では、ご自身の正確な情報提供と慎重な対応によっては、結果が変わることもあります。

 

不成立後こそ、冷静な判断が大切です
調停が不成立になったからといって、すぐに裁判に進まなければならないわけではありません。
今の状況に合った選択肢は何なのか、一度立ち止まってよく考えることも大切です。
離婚調停の流れや考え方については、
離婚調停の解説ページでも、分かりやすくご紹介しています。

不安な気持ちを抱えたまま進む必要はありません。
状況を整理し、納得できる選択をするためにも、一緒に考えていきましょう。

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みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
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2025.12.31更新

離婚コラム76

 

離婚調停を有利に進める方法|成功する人の行動とは

離婚について話し合おうとしても、当事者同士ではなかなか話が進まないことがあります。
そんなときに利用されるのが、家庭裁判所で行われる「離婚調停」です。
ただ、初めて調停を経験される方にとっては、
「何を話せばいいのだろう」
「不利なことを言ってしまわないか」
と、不安を感じるのも無理はありません。
本コラムでいう「離婚調停を有利に進める」とは、必ず希望どおりの結果になる、という意味ではありません。話し合いが難航せず、必要なことがきちんと伝わり、調停がスムーズに進むことを指しています。
そのように進められることで、結果として「納得できた」と感じられる解決につながることが多いのです。

 

離婚調停はどんな話し合いなのか
離婚調停は、裁判官と調停委員が間に入り、夫婦それぞれの話を聞きながら進められます。
相手と面と向かって言い合う場ではないため、感情的にならずに話し合えるのが特徴です。
調停では、離婚するかどうかだけでなく、親権や養育費、財産分与、慰謝料など、今後の生活に関わる大切なことが話し合われます。
そのため、「何をどう伝えるか」を事前に準備して臨むだけで、進行具合が変わってきます。

 

調停がスムーズに進みやすい人の共通点
調停が比較的落ち着いて進んでいる方には、共通点があります。
一つ目は、気持ちと主張を分けて考えていることです。
つらい思いや不満があるのは当然ですが、調停では落ち着いて「何があったのか」「どうしたいのか」を、できるだけ整理して伝えることが大切です。
二つ目は、必要な資料をそろえていることです。
たとえば、養育費の話では収入が分かる資料、財産分与では預貯金の記録など、数字で示せるものがあると、話し合いが進みやすくなります。
三つ目は、譲れない点と調整できる点を整理していることです。
たとえば、「親権は強く希望している」「財産分与については話し合いで金額を調整してもよい」と考えをまとめておくと、調停委員にも気持ちが伝わりやすくなります。
準備があるかどうかで安心感が変わります
事前の準備をしないまま調停に臨むと、その場の流れで話が進み、後から「ああいえばよかった」「もっと考えておけばよかった」と感じることになってしまいます。
調停で決まった内容は、一度成立するとあとから簡単に変えられるものではありません。
だからこそ、調停をスムーズに進めることは、自分にとって不利な形で話が進んでしまうのを防ぎ、結果的に納得のいく解決につながります。

 

弁護士に相談することで得られる安心
離婚調停では、法律の知識だけでなく、「どんな順番で話が進むのか」「どこに気をつければよいか」を知っていることも大切です。
弁護士に相談することで、主張する内容の整理や、資料の準備、調停での受け答えについて具体的なアドバイスを受けることができます。
「こんなこと言っても大丈夫だろうか」と一人で悩まずに済むことは、気持ちの面でも大きな支えになるでしょう。

 

早め早めの準備が、納得できる結果につながります
離婚調停は、始まってから慌てて準備するより、始まる前のしっかりした準備がとても大切です。
調停で落ち着いて、スムーズに話し合いを進めるために、必要な資料を揃え、注意するべき点を知っておくことで「これでよかった」と思える解決に近づくことができます。
離婚調停の流れや注意点について、もう少し詳しく知りたい方は、
弁護士細江智洋の離婚調停の解説ページをご覧ください。

一人で抱え込まず、できるところから少しずつ準備していきましょう。
専門家の力を借りることも、前向きな第一歩です。

 

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みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
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2025.11.25更新

離婚コラム64

 

夫婦の話し合いで離婚の条件がまとまらない場合、次のステップとして「離婚調停」があります。家庭裁判所で、裁判官と男女2名の調停委員が間に入り、夫婦それぞれの意見を丁寧に聞きながら話し合いを進めます。
ここでは、離婚調停で実際にどんな内容を話し合うのか、そして調停委員からどんな質問を受けるのかを分かりやすく解説します。

 

1.離婚するかどうかの意思確認
最初に調停委員から聞かれるのは、「あなたは離婚を希望していますか?」「離婚したいと思う理由は何ですか?」といった、離婚の意思と理由についてです。
夫婦の関係が悪化した経緯や、別居の有無、これまでの話し合いの状況などを説明します。
落ち着いて、事実を整理して伝えることが大切です。たとえば「夫が長期間家に戻らない」「妻が生活費を渡してくれない」など、具体的にかつ時系列で状況を説明できるとスムーズです。
離婚そのものに合意できない場合でも、調停委員が双方の考えを整理し、歩み寄りのきっかけを探ります。

 

2.親権・監護権についての話し合い
子どもがいる場合、調停で最も重視されるのが親権監護権です。
調停委員からは「これまで子どもの世話は主にどちらでしたか?」「今後どんな環境で育てたいと考えていますか?」といった質問をされます。
ここでは、子どもの通学環境、生活リズム、両親や祖父母との関わり方など、子どもの利益を最優先に考えた説明が求められます。
例えば、「平日は母親が仕事で忙しいが、祖父母が保育園の送り迎えを手伝っている」「父親が休日に子どもと過ごす時間を大切にしている」といった具体的な生活の様子を伝えましょう。
親権や監護権は、父母どちらの下で生活することが、より子の利益にかなうかという観点で判断されます。

 

3.養育費と面会交流の取り決め
親権が決まると、次に話し合うのが養育費と面会交流です。
調停委員からは「相手の収入はどのくらいですか?」「子どもの年齢や今後の進学予定は?」「面会は月に何回くらいで考えていますか?」など、生活に関する具体的な質問が出ます。
養育費の金額は、裁判所が公表している「養育費算定表」をもとに、父母の収入や子どもの人数から算出されます。
面会交流については、「月1回2時間程度」「夏休みなどの長期休暇に宿泊を伴う面会」など、どのような内容が子どもの利益に最も適うかという観点から、具体的な方法を検討します。

 

4.財産分与・慰謝料の話し合い
結婚生活で築いた財産の分け方も重要なテーマです。
調停委員からは「預貯金や不動産はどのように管理していますか?」「退職金や保険はありますか?」といった質問を受けます。
財産分与の対象は、婚姻期間中に形成された共有財産です。結婚後に貯めたお金や購入した資産は名義がどちらであっても夫婦で分け合うのが原則です。
また、不倫や暴力など相手に離婚原因がある場合は、調停で慰謝料の請求ができます。
もっとも、慰謝料について相手を納得させて合意を得るためには、LINEのやりとりや診断書など、明確に証拠となる資料を用意しておくことが重要です。

 

5.年金分割や離婚後の生活について
調停委員から「どのくらいの婚姻期間でしたか?」「相手の年金記録は確認していますか?」と質問されることがあります。
年金分割は、将来受け取る年金額に関わる大切な手続きであり、婚姻期間中の夫婦の厚生年金の記録を原則として2分の1ずつ受け取れる制度です。調停が成立すればその合意内容をもとに年金事務所に申請します。
そのほか、姓の変更、引っ越し、子どもの転校など、離婚後の生活設計についても具体的に話し合うことができます。

 

6.弁護士に相談して準備を整えましょう
離婚調停は、事実関係や金銭の根拠を明確にすることが求められます。たとえば、別居の時期や生活費の支払い状況を説明する場合、家計簿・通帳の記録・送金履歴などの資料が根拠になります。
調停では、どちらか一方の言い分だけが優先されることはありませんが、自分の主張を裏付ける資料を示すことで、調停委員の理解を得やすくなります
弁護士に相談すれば、必要な書類や証拠の整理、話し方のポイントなど、具体的にアドバイスを受けながら調停に臨めます。

離婚調停の流れや詳しい手続きについては、
➡離婚調停の解説はこちら
離婚調停に不安を感じる方は、弁護士細江智洋にご相談ください。
あなたの立場を守りながら、ベストなの解決の道へ導くためにサポートいたします。

この記事を担当した弁護士

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2025.11.22更新

離婚コラム63

 

離婚調停は、夫婦間の感情的な対立を避けながら、調停委員を通じて話し合いを進める手続きです。本来は「勝ち負け」を競う場ではありませんが、実際には、主張の伝え方や準備の仕方によって結果に大きな差が出ます。
その意味では、あなたにとって「勝つ」「負ける」と感じる結果の差が生まれることは確かです。
そこで本コラムでは、離婚調停で”勝つ”、すなわち有利に進めるための7つの戦略を弁護士の視点から解説します。

 

1.目的を明確にする
まず大切なのは、調停で「何を求めているのか」をはっきりとさせることです。離婚自体を成立させたいのか、親権を取りたいのか、あるいは慰謝料や財産分与の金額を重視するのか。ご自身の目的を明確にしておかないと、主張がぶれて調停委員に伝わりにくくなります。
具体的に目的を書き出しておくことで、混乱せずに優先順位をつけられるようになります。

 

2.感情的にならず事実を伝える
調停は話し合いの手続きですから、「どちらが悪いか」を決める場ではなく、離婚するかどうか、離婚する場合の条件をお互いの合意で決める場所です。感情的に発言をしてしまうと、合意を目指した話し合いが難しくなり、調停委員にマイナスの印象を与えかねません。
「時系列で事実を整理して、冷静に伝える」ことが信頼につながります。LINEのやり取りや家計の記録など、客観的な証拠を準備して説明すると効果的です。

 

3.証拠をしっかり準備する
特に慰謝料や財産分与の話し合いでは、有効な証拠の有無が大きな差になります。預貯金通帳やローンの残高証明、生活費の支出記録など数字やデータで示せる証拠を準備しておくと、財産や費用の実態を客観的に示せます。
また、子どもの教育費や医療費の明細は、養育費を決める際の参考にもなります。
弁護士に相談すれば、どの証拠が効果的で、どのように提出すべきか具体的なアドバイスを受けられます。

 

4.調停委員の信頼を得る
調停では、調停委員が双方の意見を整理して合意できる条件を探ります。したがって、調停委員の信頼を得ることはとても大切です。
誠実な態度を心がけ、相手の人格を否定する言葉は避けましょう。「落ち着いて話を聞ける人」という印象が、調停の流れを円滑にします。

 

5.相手の主張を予測しておく
相手がどのような主張をしてくるかを想定しておくことで、調停当日に慌てずに対応できます。
たとえば、「生活費は十分に渡していた」と言われそうなら、実際に支払記録を示す証拠を準備しておく、といった具合です。争点がいくつもあるのであればまずは整理しておくことが“勝つ”ための鍵となります。

 

6.妥協点を考えておく
調停は裁判のような「勝ち負け」を決める手続きではなく、合意を目指す話し合いです。たとえば「財産はすべて半分ずつにしたい」と主張しても、相手が「住宅ローンを自分が多く負担してきた」と譲らない場合、調停が長引くことがあります。このような調停手続きでも「勝つ」「有利に進める」という場合、どの条件であれば受け入れられるか、事前に妥協点を決めておくことが大事です。自分にとってここまでは守りたい、早期解決のためならここまでは譲歩できる、ということを決めておくことで、あなたにとっての「勝ち」「有利」を設定することができます。多くのケースで、多少の譲歩をして早期に合意することで、結果的に精神的負担や時間的コストを減らせます。

 

7.弁護士に相談して戦略を立てる
離婚調停を有利に進めるには、法律と実務の両面を考慮した戦略が欠かせません。弁護士は、あなたの主張を整理し、必要な証拠を整え、調停委員に伝わりやすい形にまとめるサポートをします。
「感情的にならず、理論的に伝える」ためにも、早めの相談が安心です。

 

まとめ
離婚調停は、証拠等の準備と調停に臨む姿勢によって結果が大きく変わります。事実をもとに、落ち着いて主張を整理することが大切です。
弁護士に相談すれば、調停の流れを理解しながら、あなたにとって最善の解決策を一緒に考えることができます。
離婚調停に出ることに不安を感じている方や、条件や主張をうまく伝えられるか心配な方は、弁護士細江智洋にご相談ください。豊富な調停経験をもとに、あなたの立場をしっかりと整理し、有利に進めるための戦略を一緒に立てていきます。
➡離婚調停の解説はこちら

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2025.11.19更新

離婚コラム62

 

離婚調停は、家庭裁判所で第三者である調停委員を交え、夫婦が離婚条件を整理するための大切な手続きです。
しかし、感情的になって不適切な発言をしてしまうと、調停がこじれたり、調停委員に不利な印象を与えたりすることがあります。
この記事では、離婚調停で言ってはいけない言葉10選と注意すべきポイントを、弁護士の視点から解説します。

 

1.「どうでもいいです」
調停委員に「きちんと話し合う気がない」と受け取られ、いい加減な印象を与えます。誠実に話し合う姿勢を示すことが、信頼を得る第一歩です。
2.「全部相手が悪い」
中には相手の不倫のみが離婚原因であるということもありますが、夫婦不和の原因が100%相手にあるということは稀ですから、離婚原因を相手方に一方的に押しつける発言は、感情的と見なされがちです。ご自身に非がない場合でも、原因となった出来事を整理して具体的に事実を伝える方が、調停委員の理解を得られます。
3.「これ以外は絶対に認めません」
強い意志を示すつもりで言ったとしても、調停委員には「話し合う余地がない」と見えてしまいます。
調停はあくまで双方が歩み寄って成り立つ手続きです。譲れない部分がある場合でも、「どうすればお互いに納得できるか」という見方をすることが大切です。
もちろん、話し合いの最終局面でこれ以上譲歩はできないというときは、きっぱり断りましょう。
4.「子どもには絶対に会わせない」
親権や面会交流の話では、子どもの利益が最優先です。一方的に相手の面会を拒絶することは、「子どもの利益を無視している」と受け取られるおそれがあります。
5.「法律のことはよく分からないのでお任せします」
謙虚な姿勢のつもりで言ったとしても、調停委員に「自分の主張を伝える気がない」と判断されることがあります。
調停は自分の意思で進める手続きです。希望条件や譲れない点をはっきり伝える姿勢が大切です。
法律的な部分に不安がある場合は、弁護士に相談してサポートを受け、安心して話し合いに臨みましょう。
6.「お金のことは後でいい」
慰謝料・財産分与・養育費などの金銭面にかかわる問題は、調停での話し合いの中心になります。後回しにするとトラブルのもとになります。曖昧にせず、具体的に話し合うことが大切です。
7.「そんな書類は見ません」
預金通帳や収入証明などの資料は、調停での話し合いで重要な判断材料となります。確認を怠ると、誠実さに欠けると判断されることがあります。
8.「裁判になってもいい」
強気な発言は一見勇ましく思えますが、調停委員から「歩み寄る気がない」と受け取られてしまいます。お互いの妥協点を探る姿勢を見せることが、結果的に有利に働きます。
もちろん、これ以上妥協するくらいなら裁判で構わないという最終局面では、はっきりと伝えることも大事です。その場合は裁判になった場合に今よりも有利になるのかどうかを、事前に弁護士に相談をしておくことをお勧めします。
9.「あなたたちは味方じゃないんでしょ」
調停委員は中立の立場をとっており、どちらか一方の味方ではありません。不信感をあらわにせず、「子どもの送迎は私が担当していました」というように具体的に事実を伝える方が調停を円滑に進められます。
10.「相手の言うことは全部ウソです」
相手の発言を全面的に否定するだけでは、信頼を損ねやすく感情的な発言に聞こえます。
反論したい内容がある場合でも、「この話は事実と少し違います」「この時はこういう事情がありました」と、具体的に説明する方が誠実な印象を与えます。
事実を正確に伝えることで、あなたの主張が理解されやすくなります。

 

発言の内容より「伝え方」が重要
離婚調停では、話す内容だけでなく、「言い方」や「態度」も重要です
感情をぶつけるよりも、自分の主張を落ち着いて伝える方が、あなたの言い分がうまく伝わり、調停委員からの理解も得られます。
不安や迷いがある場合は、弁護士の助言を受けながら進めることで、冷静に対応できます。

 

不安を感じる方こそ弁護士にご相談を
離婚調停では、「どう条件を提示すればいいのか」「落ち着いて話す自信がない」といった不安を抱える方が少なくありません。
調停の場では、感情をコントロールしながら、はっきりと希望を伝えることが求められます。
弁護士がサポートに入ることで、発言内容の整理や条件提示の方針を一緒に考え、あなたの希望をしっかりと伝えるお手伝いができます。
調停を少しでも安心して進めたい方は、
➡離婚調停の解説ページはこちら
離婚調停で不安を感じている方は、ぜひ弁護士細江智洋にご相談ください。
法律面だけでなく、気持ちの整理や話し方のサポートまで、あなたの味方として丁寧に寄り添います。

 

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みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
当事務所は、離婚問題でお悩みの方からのご相談を日々お受けしています。離婚相談にあたっては、あなたのお気持ちに寄り添い、弁護士の視点から、人生の再出発を実現できる最良の方法をアドバイスさせていただきます。まずは、お気軽にご連絡ください。

 

 

2025.11.16更新

離婚コラム61

 

離婚を夫婦の話し合いでまとめられない場合、家庭裁判所で「離婚調停」を申し立てることができます。
しかし、「調停はどれくらいの期間がかかるのか」「仕事や育児に支障はないのか」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、離婚調停にかかる平均的な期間や、調停が長引くケース・円滑に進むためのポイントについて、弁護士が分かりやすく解説します。

 

離婚調停の平均期間はおよそ6か月前後
家庭裁判所が公表する令和5年度司法統計によると、離婚調停が成立または不成立に至るまでの平均期間はおよそ6か月~1年程度です。
ただし、実際には3か月ほどで終わるケースもあれば、1年以上かかるケースもあります。
通常、離婚調停は1〜2か月おきに1回開かれるのが一般的です。
たとえば、月1回のペースで調停期日が3〜5回程度開かれた場合、半年ほどで結論が出るという計算になります。

 

調停が長引く原因とは
離婚調停の期間が通常より長くなる主な理由には、以下のようなものがあります。
1. 争点が多い場合
 離婚するかどうかだけでなく、親権・養育費・財産分与・慰謝料など、複数の問題を同時に話し合う必要がある場合は時間がかかります。
2. 相手が出席しない・話し合いに応じない場合
 相手方が期日に欠席する場合、あるいは話し合いが平行線のまま進まない場合は、次回期日までの間隔が長くなりがちです。
3. 資料の提出や財産調査に時間がかかる場合
 不動産や預貯金の調査、収入証明などが必要な場合、書類の取り寄せに時間がかかることがあります。
4. 家庭裁判所の混雑
 地域や時期によっては、家庭裁判所のスケジュールが立て込んでおり、次の期日まで数か月空くこともあります。

 

できるだけ円滑に進めるためにできること
離婚調停は、長引けば長引くほど精神的にも肉体的にもお互いの負担が大きくなります。
話し合いが進まないまま何か月も過ぎると、生活や仕事に支障が出ることもあり、相手との関係がさらに悪化してしまうケースもあります。
だからこそ、できるだけ円滑に調停を進めるための準備が大切です。
• 主張や希望を整理しておく
 「どんな条件で離婚したいのか」「譲れない点は何か」を明確にしておくと、調停がスムーズに進みます。
• 必要書類を早めにそろえる
 婚姻費用・養育費・財産分与などを求める場合には、収入や資産を数字やデータで示す資料を準備しておくことが重要です。
• 弁護士に相談する
 弁護士に依頼すれば、法律的に整理された主張を調停委員に伝えられるため、話し合いが脱線しにくくなります。
 また、弁護士が間に入ることで感情的な対立を避けられ、必要な資料の収集や交渉の進め方も的確にサポートしてもらえます。
 その結果、調停全体がよりスムーズに進み、納得のいく解決に近づきやすくなります。

 

調停が不成立だった場合はどうなる?
調停で合意に至らなかった場合、「調停不成立」となり、審判や離婚裁判へ進むこともあります。
ただし、調停で話し合った内容はその後の裁判に活かされることも多く、無駄にはなりません。
離婚調停の流れや、申し立てから解決までのステップについては、下記ページで詳しく解説しています。
➡ 離婚調停の解説はこちら

 

まとめ
離婚調停は平均で6か月前後かかるのが一般的ですが、争点が多い場合や準備が不足した場合は1年以上に及ぶこともあります。
長期化すれば心身の負担が大きくなるため、早めに弁護士の力を借りて、効率よく進めることが重要です。
調停はあくまで「話し合いの場」です。感情的にならず、落ち着いて対応することが解決への近道です。
不安や疑問がある場合は、離婚問題に詳しい弁護士細江智洋にご相談ください。
豊富な経験をもとに、あなたの状況に合わせた最適な解決策をご提案いたします。

 

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みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
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2025.10.08更新

離婚コラム48

 

離婚調停は、多くの方にとって初めての経験ではないでしょうか。
「調停委員から何を質問されるのだろう?」
「どう答えればいいんだろう…」
そんな気持ちを抱えて、当日を迎える方がほとんどです。今回は、離婚調停の当日に聞かれる一般的な質問内容と、その答え方のポイントを弁護士の視点からわかりやすく解説します。

 

1. 調停で必ず聞かれる基本的な質問
離婚調停は、家庭裁判所で行われ、男女1名ずつの調停委員が中心となって話し合いを進めます。最初に、次のような基本情報を確認されます。
• 結婚した経緯(円満だった時期はあるか,破綻した理由は何か)
• 現在の同居・別居状況(別居している場合、別居期間はどのくらいか)
• 子どもの有無と養育状況(健康状態,誰が子どもの世話をしているか)
• 夫婦の生活費(婚姻費用)の支払い状況(誰が生活費を負担しているか)
この質問は事実確認の意味が大きいので、正直に、簡潔に答えることが大切です。難しく考える必要はなく、「はい」「いいえ」に少し補足を加える程度で十分です。

 

2. 離婚理由についての質問
次に多く聞かれるのが「なぜ離婚を考えているのか」という点です。
性格の不一致、不貞行為、モラハラ、経済的な問題など、人によって事情はさまざまです。
ここでのポイントは、事実を整理してはっきり端的に調停委員に伝えること。
例えば、配偶者の不貞行為が理由であれば、
「夫(妻)の不貞行為があり、証拠となるメールや写真があるため、信頼関係の修復は困難だと考えています」
と感情的にならずに具体的に述べることで、説得力を持たせることができます。

 

3. 子どもに関する質問
未成年のお子さんがいる場合は、特に丁寧に聞き取りが行われます。
• 親権はどちらが持つのが適切か
• 現在の子どもの生活環境(住居・学校・健康面など)
• 面会交流の希望(どのくらいの頻度で会わせたいか)
ここでは、子どもの利益を第一に考えていることを示すことが大切です。
「自分が親権を取りたい」という希望を前面に出すよりも、
「子どもにとって安定した環境を守るために、自分が親権を持つのが望ましいと考えています」と答えると、調停委員の心証も良くなります。

 

4. 財産や生活費についての質問
離婚にあたって必ず取り上げられるのが「金銭面の問題」です。
• 婚姻費用(別居中の生活費)を誰がいくら負担するか
• 養育費はいくらが妥当か、いつまで支払うか
• 財産分与の対象となる資産は何か
これらの点は感情よりも数字が重視されます。収入(給与明細)、預貯金(預金通帳のコピー)あるいは不動産(登記事項証明)など、証拠資料を整理しておくとスムーズです。
さらに調停の場では、調停委員から「財産の内容や名義」「住宅ローンなどの残債」「生活費の支払実績」について実際の数字を聞かれることがあります。そのため、単に「家は夫名義です」と答えるだけでなく、「夫名義でローンの残債が○○万円ある」など、数値を伴って具体的に答えられるよう準備しておくと安心です。

 

5. 答え方の基本姿勢
離婚調停に臨むうえで、共通して大切な心構えは次の3つです。
 1. 事実を正確に伝える
嘘やごまかしは、後で矛盾が生じてしまい不利になります。
 2. 冷静で落ち着いた態度を取る
感情的になると本来伝えるべき事実が調停委員に伝わりにくくなります。
 3. 自分の希望を具体的に伝える
「子どもと一緒に暮らしたい」ではなく、
「親権を希望し、週末は相手方との面会交流の時間を設けたい」など、具体的に伝えましょう。

 

まとめ:準備と心構えで不安を軽く
離婚調停の流れや質問内容を事前に知っておけば、不安は大きく減らせます。
特に「離婚理由」「子どものこと」「生活費や財産のこと」「離婚理由」はしっかり整理しておく必要があります。
早い時期に弁護士に相談することで、調停での答え方や必要書類の準備について具体的なアドバイスを受けられます。不安な方はぜひ一度、弁護士細江智洋にご相談ください。
→手続きについて詳しくはこちら:離婚相談・離婚調停について

 

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2025.10.05更新

離婚コラム47

 

「離婚調停を考えているけれど,どんな書類が必要なんだろう?」
そんな疑問を持つ方は少なくありません。離婚調停は家庭裁判所で行う正式な手続きですが,事前に必要書類をきちんと揃えておけば,とてもスムーズに進みます。逆に,「あの書類が必要だった」となってしまうと,手続きが途中で止まってしまったり,余計に時間がかかってしまったりすることも。
ここでは,離婚調停に必要となる主な書類と,合わせて準備しておくと安心な資料を,できるだけ分かりやすくまとめました。

 

1. 離婚調停申立書
これは家庭裁判所に提出する“基本の書類”です。家庭裁判所の窓口やホームページから書式を入手でき,氏名・住所・結婚した年月日・子どもの有無・調停を申し立てる理由などを記入します。
「ここはどう書いたらいいの?」と迷うことも多いため,必要に応じて弁護士に確認しながら準備すると安心です。

 

2. 戸籍謄本
夫婦が結婚していることを証明するために必要です。本籍地の役所で取得でき,発行から3か月以内のものを用意しましょう。最近では,マイナンバーカードをお持ちであれば,「コンビニ交付サービス」を利用して戸籍謄本を取得できる場合もあります。役所の窓口が開いていない時間帯でも取得できるので,忙しい方に便利です。

 

3. 住民票
裁判所から相手の住所に書類を送るために必要になる場合があります。こちらも戸籍謄本と同様に,役所で,あるいはコンビニ交付サービスを利用して取得できます。


4. 子どもに関する書類
お子さんがいる場合は,親権や養育費,面会交流について話し合うことが多くなります。
そのため,学校の在学証明書や,習い事・医療費の領収書などがあるとよいでしょう。子どもの生活にどの程度費用がかかっているかが分かる資料があれば,調停を進めやすくなります。

 

5. 財産に関する書類
財産分与や生活費の分担を話し合う場合には,次のような資料が役立ちます。
• 預貯金通帳のコピー
• 不動産の登記事項証明書
• 生命保険や年金保険の記録(将来の受取金額が財産分与の対象になります)
• 厚生年金や国民年金の記録(年金分割の対象になる場合があります)
• 給与明細や源泉徴収票
• 住宅ローンや自動車ローンの契約書
具体的な数字や証拠があると,客観的に話し合うことができます。

 

6. 夫婦間のトラブルを裏付ける資料
調停では,夫婦間のトラブルが大きな争点になる場合には,次のような証拠があると調停委員にも事情を理解してもらいやすくなります。


DV(家庭内暴力)の証拠:病院の診断書やけがの写真,警察に相談した記録
暴言やモラハラの証拠:LINEやメールでのやり取り,録音データ
不倫の証拠:交際を示すメッセージや写真,ホテルの領収書
金銭トラブル:高額な買い物の領収書や使い込みが分かるクレジットカード明細
生活費を渡さない証拠:通帳に入金がない記録,水道光熱費・授業料などの滞納通知など

 

書類を揃えるのが大変…そんなときは
役所での書類取得や資料の整理など,離婚調停の手続きは,初めての方にとって負担になることも多いものです。そんなときは,早めに弁護士へご相談ください。必要な書類を一緒に確認し,整理するお手伝いをいたします。

 

まとめ
離婚調停に必要な主な書類は、
• 離婚調停申立書
• 戸籍謄本
• 住民票
• 子どもや財産に関する資料
• トラブルを裏付ける証拠資料
です。これらをしっかり準備することで,落ち着いて調停を進めやすくなります。

「自分はどんな書類を集めたらいいの?」と迷ったら,弁護士細江智洋へお気軽にご相談ください。
当事務所の離婚相談・離婚調停に関する詳しいご案内はこちらからご覧いただけます。
→離婚調停について詳しくはこちら

 

 

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