離婚コラム|横浜の離婚に強い弁護士 細江智洋がわかりやすく解説

2026.03.25更新

離婚コラム97

 

離婚調停で主張を通すには?話し方のコツ
離婚調停で、ただ「正しいこと」を述べるだけでは自分の希望をかなえるのは難しいかもしれません。どのように伝えるか、どのような態度で臨むかによって、調停の進み方や合意の可能性は大きく変わります。
「離婚調停 主張」「離婚調停 コツ」「離婚調停 有利に進める方法」などを検索されている方の多くは、「自分の言い分が通るだろうか」「失言して不利にならないだろうか」と不安を抱えていらっしゃいます。
ここでは、離婚調停で主張を通すための“話し方”の大切なポイントを、具体例を交えながら分かりやすく解説いたします。

 

1.結論を先に、理由は具体的に伝える
調停では、一度に長い時間話せるわけではありません。当事者は同時に話すのではなく、交代で調停委員と話すため、実際に自分が話せる時間は30分程になるケースが一般的です。限られた時間の中で印象に残る説明をするには、結論を先に述べることが大切です
たとえば親権を希望する場合、
「これまで私が食事の世話や学校行事への参加をしてきましたし……」
と経緯から話し始めるよりも、
「私は親権を希望しています。その理由は、これまで主に私が子どもの世話をしてきたからです。」
と、まず結論とその理由を示します。
そのうえで、
• 保育園や学校への送迎状況
• 通院の付き添い
• 今後の生活環境の見通し
といった具体的な事実を順に説明すると、主張が整理され、説得力が高くなります。調停委員は中立の立場にありますので、客観的な事実を重視します。

 

2.相手を批判するより、自分の希望を軸に話す
離婚調停では、相手に対する不満や怒りが強くなることも当然です。しかし、「相手がどれだけ悪いか」ばかりを話してしまうと、話の焦点がぼやけてしまいます。
たとえば慰謝料を求める場合でも、
「許せない」「裏切られた」
という相手への思いだけではなく、
• 不貞行為があったこと
• その結果、精神的苦痛を受けたこと
• 婚姻関係が続いていたこと
といった法的に重要な事実を伝えることが大切です。
感情を無理に抑える必要はありませんが、話の中心を“自分がどのような解決を求めているか”に置くことが、結果につながります。

 

3.言葉づかいと態度が信頼につながる
離婚調停では、発言内容だけでなく、受け答えの姿勢も無関係ではありません。
• 相手の話を最後まで聞く
• 調停委員の質問には簡潔に答える
• 否定的・命令口調にならないよう心がける
こうした基本的な態度は、「冷静に話し合いができる人」という印象につながります。
特に親権が争われている場合には、子どもの利益を落ち着いて考えられるかどうかが重視されます。穏やかな態度で話すことそのものが、主張の説得力を支えます。

 

4.言い回しを工夫するだけで印象は変わる
同じ内容でも、表現方法によって受け取られ方は大きく異なります。
たとえば、
「絶対に譲れません」
という言い方は融通が利かないように思われますが、
「私にとってこの点はとても重要です」
と言い換えるだけで、柔軟な印象になります。
また、
「相手は何もしてくれなかった」
ではなく、
「私は主に家事や育児を担ってきました」
と主語に自分を置くことで、対立を避けて主張を伝えることができます。
このように、話し方の工夫は、調停の雰囲気や進み方に影響します

 

主張を整理したいと感じたら
これから離婚調停を申し立てる方、あるいは調停期日を控えて不安を感じている方にとって、「何をどの順番で話せばよいのか分からない」という点は大きな悩みです。
弁護士が関わることで、まず自分の希望が法的に可能かどうか見通しを持って進めるというメリットがあります。
• 法的に重視されるポイントは何か
• 何が争点になりそうか
• 現実的な解決の方向性はどこにあるか
を事前に弁護士と確認することで、調停の場で混乱しにくくなります。
また、自分に不利になりかねない発言を避けられる点も重要です。感情のままに一方的に話してしまったり、必要以上に譲歩してしまったりすることを防ぐことができます。
さらに、調停当日の流れや想定される質問を事前に確認できるため、安心感をもって臨むことができます。この安心感は、落ち着いた態度にもつながります。
離婚調停の基本的な流れやポイントについては、こちらの離婚調停の解説ページでも詳しく解説しています。
大切な人生の節目だからこそ、納得できる形で進めることが重要です。
不安を抱えたまま進めるのではなく、ぜひ一度、弁護士細江智洋の法律相談にお越しください。丁寧にお話をうかがいながら、最善の解決に向けてお手伝いいたします。

この記事を担当した弁護士

離婚コラム97

みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
当事務所は、離婚問題でお悩みの方からのご相談を日々お受けしています。離婚相談にあたっては、あなたのお気持ちに寄り添い、弁護士の視点から、人生の再出発を実現できる最良の方法をアドバイスさせていただきます。まずは、お気軽にご連絡ください。

 

2026.03.20更新

離婚コラム96

 

離婚調停が不成立になることはある?成立率と実情を解説
「離婚調停を申し立てれば、話し合いで必ずまとまるのでしょうか。」
法律相談では、このようなご質問をよくいただくことがあります。
結論から申し上げると、離婚調停が不成立になるケースもあります
もっとも、調停で解決する場合も多く、必ずしも裁判に進むわけではありません。
離婚調停は、家庭裁判所で調停委員を介して話し合いを行い、離婚やその条件について合意を目指す手続です。裁判とは異なり、当事者同士の話し合いによる解決を目的としています。
では、実際にどのくらいの離婚調停が成立しているのでしょうか。

 

■ 離婚調停の成立率はどのくらい?
最高裁判所事務総局「令和6年司法統計年報(3 家事編)」によると、婚姻関係事件のうち
• 約46.8%が調停成立
• 約18.3%が調停不成立
となっています。
つまり、約半数は調停で解決している一方、一定割合で不成立となるケースもあるというのが実情です。離婚調停は、準備や進め方によって結果が大きく変わる手続といえます。

 

■ 離婚調停が不成立になる典型例
では、どのような場合に離婚調停は不成立になりやすいのでしょうか。代表的な例を見てみましょう。
① 相手が離婚に同意していない場合
例えば、別居が始まったばかりで相手が「まだ関係を修復できる」と考えている場合です。
離婚そのものに合意が得られないと、財産分与や養育費といった条件の話し合いに進むことができません。また、夫が離婚を希望している一方で、妻が「子どものためにも離婚はしたくない」と強く主張しているような場合、調停が進まず不成立となることがあります。

② 財産分与の対象や内容で意見が対立している場合
離婚調停では、財産分与について当事者の認識が大きく異なることがあります。特に、「どこまでが財産分与の対象(=共有財産)になるのか」という点で意見が対立すると、話し合いがまとまりにくくなります。
例えば、夫が結婚前から使っている預金口座に、結婚後の給与や生活費の入出金が長年続いているような場合です。夫は「もともと自分の預金なので共有財産にはならない」と主張する一方で、妻は「結婚後の収入も入っているのだから共有財産ではないか」と考えていることがあります。このように共有財産の考え方が異なると、調停で合意するまで時間がかかることがあります。

③ 冷静な話し合いが難しい場合
離婚理由によっては、相手への不満や怒りが強い場合もあります。
そのような状態では、互いに相手を責めるやり取りが続き、本来話し合うべき「親権」「養育費」「財産分与」などの条件について結論が出ないため、調停がまとまらないこともあります。

④ 親権を双方が希望している場合
未成年の子どもがいる場合、親権は大きな争点になります。双方が親権を強く希望していると、調停で結論が出ないこともあります。
例えば、これまで母親が主に子どもの世話をしてきたものの、父親が「今後は自分が育てたい」と考えて親権を希望している場合です。生活環境や監護状況について双方の主張が対立し、調停では合意できないことがあります。

 

■ 離婚調停が不成立になるとどうなる?
離婚調停が不成立になると、離婚訴訟(裁判)へ進む場合もあります
裁判では話し合いではなく、裁判官が証拠に基づいて判断を下します。例えば、
• 法律上の離婚原因があるか
• 親権はどちらが子どもの利益にかなうか
• 財産分与や慰謝料の金額は妥当か
といった点が、提出された資料や証拠をもとに判断されます。
そのため、調停の段階から「裁判になった場合にどのように判断される可能性があるか」を考慮して、主張や証拠をまとめておくことが大切です。
離婚調停が不成立になった場合については、離婚調停が不成立になったらどうなる?次のステップと選択肢もご参考になさってください。

 

■ 調停で解決するために大切なこと
離婚調停では、
• 調停での目的を明確にしておくこと
• 数字やデータで資料や証拠を準備すること
• 現実的な解決案を考えておくこと
が結果を大きく左右します。
見通しを持たずに調停に臨んでしまうと、話し合いが長引いたり、不成立に終わったりする可能性もあります。事前に上記のような準備をしておくことで、調停成立できる可能性を高めることができます。

離婚調停の流れや進め方については、
離婚調停の解説ページでも詳しく解説しています。

離婚調停が不成立になるかどうかは、事前準備や進め方によって大きく変わります。
不安な点がある場合は、早めに弁護士に相談し、サポートを受けながら準備しておくことをおすすめします。

この記事を担当した弁護士

離婚コラム96

みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
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2026.03.15更新

離婚コラム95

 

離婚調停で結果を引き寄せる!事前準備と交渉術
離婚を考えたとき、「離婚調停で不利にならないだろうか」「自分の希望はきちんと伝わるだろうか」と心配になる方は少なくありません。離婚調停は、主張と証拠を伝え、現実的な解決方法を探る手続きです。適切な事前準備と交渉の工夫によって、希望する結果に近づくことは十分可能です。
今回は、離婚調停で結果を引き寄せるための「事前準備」と「交渉術」について、具体例を交えながら解説します。

 

1.離婚調停の基本を正しく理解する
離婚調停とは、家庭裁判所で調停委員を介して話し合い、離婚や親権、養育費、財産分与、慰謝料などの条件を決める手続きです。
調停では、
• 法律上の根拠があるか
• 具体的な資料があるか
• 現実的な解決案か
といった点が重視されます。
そのため、準備不足のまま臨むと、本来認められるはずの主張が十分に伝わらないことがあります。

 

2.結果を左右する「事前準備」のポイント
(1)請求内容を明確にする
たとえば養育費を請求する場合、「生活が苦しいので多めにほしい」といった抽象的な主張では伝わりません。
・子どもの年齢
・現在の収入
・必要な生活費や教育費
・相手方の収入資料
などをはっきりと示し、算定表に照らして具体的な金額を提示することが大切です。
慰謝料を請求する場合も同様です。不貞が原因であれば、
・いつからどのような不貞関係があったのか
・不貞を裏付ける証拠(LINE、写真、ホテルの領収書など)
をはっきり伝える必要があります。
(2)財産資料を確保する
財産分与では、結婚後に築いた共有財産が対象になります。
具体的には、
・預貯金通帳の写し
・保険証券
・不動産の資料
・退職金見込額
などの資料を揃え、事前に内容を把握しておくことが重要です。
「相手が管理していて分からない」というケースもありますので、早い段階で資料を集めることが、財産分与にとっては大切です。

 

3.離婚調停で活きる交渉術
(1)優先順位を決める
離婚条件をすべて希望どおりにすることは難しい場合もあります。
たとえば、
• 親権は絶対に譲れない
• その代わり、財産分与は一定の範囲で調整可能
といったように、ご自身の中で優先順位を決めておくことが、調停での冷静な判断につながります。
(2)感情ではなく「事実」を伝える
「裏切られてつらい」というお気持ちは当然ですが、調停の場では
「○年○月から別居し、生活費の支払いが止まった」
といった具体的事実を伝える方が、調停委員にも理解されやすくなります。
客観的な事実を積み重ねることで、結果を引き寄せる土台ができます。

 

4.親権や養育費で差が出る具体例
例えば、親権を争う場合、
・これまで主に育児を担当してきたのは誰か
・子どもの生活環境がどう維持されるか
・子どもの通学や通院状況
といったこれまでの経緯や今後の見通しが重視されます。
お子さんを大切に思う気持ちは当然ですが、具体的な養育状況や環境がどのように整っているかで判断されます。日常的な親子の関わりを示す具体的な事実が重要です。
養育費を決める場面でも、相手の収入資料が不十分なままだと適正な金額が算定できません。こうした点で準備の差が結果に影響することがあります。

 

5.専門家のサポートが結果を左右する
離婚調停は、ご自身だけでも進めることは可能です。しかし、
• 主張の整理が難しい
• 証拠として何が法的に有効か分からない
• 相手が弁護士をつけている
といった場合、専門的な視点があるとないとでは、結果に大きく影響することがあります。
弁護士が関与することで、
・法的に有効な主張の構成
・証拠の整理
・調停での交渉方針の立案
が可能となり、より有利な解決に近づくことができます。

 

まとめ|離婚調停は「準備」で決まる
離婚調停で結果を引き寄せるためには、事前準備と戦略的な交渉が最も大切です。
「何から始めればよいか分からない」
「自分のケースではどう進めるべきか知りたい」
そのような方は、早めに弁護士へご相談ください。
状況を整理するだけでも、見通しが大きく変わります。
離婚調停の流れやポイントについては、
当事務所の離婚調停の解説ページもぜひご覧ください。

一人で抱え込まず、適切な準備と専門的な助言のもとで、納得できる解決を目指していきましょう。

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みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
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2026.03.10更新

離婚コラム94

 

離婚調停で不利になる発言とは?避けるべき口癖と態度
離婚調停は、感情的になりやすい場面があります。しかし、調停の場での話し方や態度によっては、自分にとって不利な印象を与えてしまうことがあります。
「事実を話しているのに、なぜか思ったように伝わらない」
「思わず強気な発言をしてしまった」
こうした進め方が、調停の結果に影響することも少なくありません。今回は、離婚調停で不利になりやすい話し方や態度について、弁護士の視点から解説します。

 

1.「絶対に許さない」「一円も払わない」という極端な言い方
離婚調停では、必ず慰謝料や養育費、財産分与など金銭の話し合いがあります。その際に、
・「絶対に相手を許さない」
・「一円も払いたくない」
・「私は悪くない」
といった一方的な発言を繰り返すと、冷静な話し合いが難しい当事者という印象を持たれてしまいます。
調停は「白黒をつける場」ではなく、「現実的な解決を求める場」です。「別居はいつからか」「収入はいくらか」「どちらが主に子どもの世話をしてきたか」といった、客観的な事実に基づいて話し合う方が現実的な解決を導くことができます。冷静に、これまでの経緯と今後の希望を、順序だてて伝えることが大切です。

 

2.相手の人格を否定する発言
「親として失格だ」
「人としておかしい」
「まともな会社員とは思えない」
このような人格否定は、調停ではほとんど意味を持ちません。
親権争いでは、基準となるのは「子どもの利益にとってどちらが適しているか」です。相手を非難することより、自分がどう子どもを養育してきたかを具体的に伝える方が、はるかに説得力があります。
離婚調停では、評価されるのは“主張の中身”です。相手を非難する態度は、かえって自分の主張の重みを下げてしまうことがあります。

 

3.話を何度も変える・曖昧な回答をする
調停の中で、
「やっぱり考え直します」
「その時はそう思いましたが今は違います」
と主張が頻繁に変わると、信用性が疑われることがあります。
もちろん状況によって気持ちが変わることはあり得ますが、根拠もなく意見が二転三転すると、「準備不足」「感情的」と受け取られかねません。離婚調停では、あらかじめ希望条件や優先順位を決めておくことが大切です。

 

4.相手の発言を遮る・威圧的な態度をとる
ため息をつく、腕を組む、強い口調で否定する――。
このような態度も、実は調停での印象に影響します。調停委員は中立の立場ですが、話し合いが成立しないと判断すれば、審判や訴訟へ移行する場合もあります。
落ち着いて調停委員の話を聞き、必要な事項だけを簡潔に伝える姿勢が、結果的に自分の利益につながります。

 

5.客観的な事実より気持ちを中心に話してしまう
「とにかくつらかった」
「毎日苦しかった」
そのお気持ちは当然です。ただし、慰謝料や親権、養育費といった内容を決める場面では、具体的な事実や証拠が重視されます。
・いつから別居しているのか
・収入はいくらか
・育児の実績はどうか
こうした客観的な事実を伝えることが、離婚調停を有利に進める鍵となります。

 

離婚調停で大切なのは「冷静さと準備」
離婚調停では、感情が大きく揺れ動く場面も少なくありません。だからこそ、その場の思いに任せて発言するのではなく、一度立ち止まって、何をどう伝えるべきかを準備しておくことが大切です。
離婚調停で避けるべき行動や注意点については、「離婚調停のNG行動とは?弁護士が教える5つの注意点」もご参考になさってください。


調停は、「事実や希望を明確に伝える場」です。事実関係や希望条件、優先順位をあらかじめはっきりさせておくことで、落ち着いた態度で話し合いに臨みやすくなります。
もっとも、これらの事項をご自身だけで冷静に決めることは簡単ではありません。弁護士のサポートを受けつつ準備を進めることで、法的に重要なポイントを押さえながら、伝え方の工夫も含めて主張を整えることができます。それが結果として、不用意な発言を避け、より納得のいく解決へとつながります。


離婚調停の流れや具体的な判断基準については、
離婚調停の解説ページで詳しくご紹介しています。知識を深める一助として、ぜひ参考になさってください。

十分な準備と専門家の支えがあれば、調停の場でもご自身の主張を丁寧に伝えることができます。弁護士細江智洋は、これまでの経験を踏まえ、主張の整理や伝え方の工夫まで含めてサポートいたします。

 

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みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
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2026.01.09更新

離婚コラム79

 

離婚調停をしても離婚しないことはある?その理由と背景
「離婚調停を申し立てたのだから、離婚できるはずではないか」
そう考えて調停を始められる方は多くいらっしゃいます。
しかし実際には、離婚調停をしても離婚に至らない場合はあります
調停はあくまで話し合いの場であり、必ずしも結論が出るとは限らないからです。
この記事では、離婚調停をしても離婚しないことがある理由や、その背景について、弁護士の観点からできるだけ分かりやすくご説明します。

 

離婚調停とはどのような手続きか
離婚調停(夫婦関係調整調停)は、家庭裁判所で行われる話し合いの手続きです。
裁判官ではなく、調停委員が夫婦それぞれの話を聞きながら、着地点を探していきます。
大切な点は、調停は強制的に離婚を成立させる場ではないということです。
双方が合意しなければ、離婚は成立せず、調停は不成立となります。

 

離婚調停をしても離婚しない主な理由
① 相手が離婚に同意しない場合
もっとも多いのが、一方の配偶者が離婚そのものに強硬に反対しているケースです。
たとえ一方が離婚を望んでいても、相手が同意しなければ、調停は成立しません。
② 条件面で合意できない場合
離婚自体には同意していても、
・親権
・養育費
・財産分与
・慰謝料
といった条件で折り合いがつかず、調停が進まないこともあります。
③ 気持ちの整理がつかない場合
離婚調停では、離婚条件だけでなく、これまでの夫婦関係や今後の生活について向き合う場面が多くあります。
そのため、話し合いを重ねるうちに、離婚そのものや離婚後の生活について迷いが生じ、気持ちの整理がつかなくなることもあります
たとえば、調停の中で相手が反省の言葉を口にしたり、態度を軟化したりしたことで、
「もう一度やり直せるかもしれない」
「今、離婚を決断して本当によいのだろうか」
と思い直すケースも少なくありません。
このように、感情面での迷いが生じて結論を出せず、調停が進まずに終わることもあります。
④ 話し合いが進まず調停が終了する場合
調停は回数に明確な上限はありませんが、話し合いに進展が見られないと判断された場合、裁判所の判断で不成立となることがあります。

 

離婚調停が不成立になることは珍しくありません
「調停までしたのに離婚できなかった」と聞くと、いい結果にならなかったように感じられるかもしれません。
しかし、離婚調停が不成立になることは決して珍しいことではありません
離婚調停は話し合いによる解決を目指す制度です。
合意が難しく、不成立という結果になることもありますが、それ自体が特別なことや例外というわけではありません。

 

調停で離婚しない場合、その後の選択肢
調停が不成立となった場合、次のような選択肢があります。
・夫婦での話し合いを続ける
・一定期間を置いたのちに、状況が変わった場合は、再度調停を申し立てる
・離婚訴訟を検討する
どの道を選ぶかは、夫婦の状況や争点によって異なります。そのため、状況を整理したうえで選択することが大切です。
その後に考えられる進め方や選択肢については、
「離婚調停が不成立になったらどうなる?次のステップと選択肢」も参考になさってください。

 

弁護士に相談して整理できること
離婚調停では、
「どこが問題になっているのか」
「何を優先すべきなのか」
を整理することが重要です。
弁護士に相談することで、調停の進め方や今後の見通しについて、冷静に考えることができます。

 

離婚調停について、より詳しく知りたい方へ
離婚調停の流れや注意点については、 離婚調停の解説ページで詳しく解説しています。
これから離婚調停を検討している方、離婚調停中で不安を感じている方は、参考になさってください。

 

まとめ
離婚調停が不成立となった場合でも、すぐに結論を出さなければならないわけではありません。大切なのは、調停の進み具合や結果にかかわらず、今の状況を落ち着いて受け止め、ご自身にとって無理のない選択をすることです。
離婚調停は、一度で結論が出るとは限りません。話し合いを続けるうちに状況が変わることもあれば、いったん考え直すことが必要な場合もあります。
少しでも迷いや不安があるときは、一人で抱え込まず、弁護士に相談することで、今後の見通しや選択肢を整理できます。それぞれのケースに応じた丁寧なサポートを受けながら、次の一歩を検討することが大切です。

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2026.01.06更新

離婚コラム78

 

離婚調停のNG行動とは?弁護士が教える5つの注意点
離婚調停は、家庭裁判所で調停委員を交え、夫婦が話し合いを行いながら離婚や条件の合意を目指す手続きです。
裁判のように勝ち負けを決める場ではなく、話し合いによる解決を目的としています。
もっとも、調停では発言や行動によって、調停が長引いたり、不利になったりしてしまうこともあります。
このコラムでは、離婚調停を進める上で注意しておきたいNG行動について、弁護士の立場から分かりやすく解説します。初めて離婚調停に臨む方にも、安心して読んでいただける内容です。

 

1.感情的な発言をそのままぶつけてしまう
離婚調停では、これまでの悲しい出来事や積もり積もった不満から、感情的になってしまう方も少なくありません。
「夫(妻)はひどい人です」
「絶対に許さない」
こうしたお気持ちはもっともですが、調停の場では、感情を出しすぎると話し合いが進みにくくなることがあります。
調停委員が知りたいのは、
・いつ、何があったのか
・それによって、今どんな問題が生じているのか
・これからどう解決したいのか
という点です。
気持ちを大切にしつつも、これまでの事実と今後の希望を冷静に伝えることで、調停がスムーズに進みます。

 

2.準備をしないまま調停に臨む
「その場で説明すれば何とかなるだろう」と考え、事前の準備をしないまま調停に出席してしまうケースもよく見られます。
しかし、
・生活費や養育費をどうしたいのか
・財産分与の対象(預金・不動産など)は何か
・親権や面会交流についてどう考えているか
こうした点を整理せずに調停に出ると、話がまとまらなくなり、調停が長引いてしまいます。
財産分与の詳細な計算書や法律用語を使うような資料を用意する必要はありません。
簡単なメモで構いませんので、生活費の状況や養育費についての希望など、「自分の考え」を事前に整理しておくことが大切です。

 

3.相手を一方的に責め続ける
離婚調停は、相手の非を責めたり、言い負かしたりする場ではありません。
相手を責め続けてしまうと、対立が深まり、調停委員も調整がしづらくなります。
調停では、
「どちらが悪いか」よりも
「どうすれば折り合いがつくか」
が重視されます。
将来に向けた解決を目指し、落ち着いて話を進める姿勢が大切です。

 

4.無断欠席や遅刻をしてしまう
「仕事が忙しい」
「気持ちの整理がつかない」
こうした理由から、無断欠席や、連絡なく遅刻してしまうのは避けるべきです。
無断欠席や何度も遅刻すると、
・話し合いに対して誠実でない
・合意する意思が見られない
と受け取られてしまうことがあります。
やむを得ない事情がある場合だとしても、事前に裁判所へ連絡を入れることが大切です。
連絡をすれば、不利に評価されることはありませんので、ご安心ください。

 

5.離婚調停中に別の異性と交際してしまう
離婚調停中に、別の異性と交際している、あるいは交際を始める方もいます。
しかし、
「すでに別居しているから問題ない」
「離婚は時間の問題だから大丈夫」
と軽く考えてしまうのは注意が必要です。
調停中であっても、法律上はまだ夫婦です。
そのため、交際の時期や内容によっては、次のような問題になることがあります。
・不貞行為として問題にされる可能性
調停が始まった後に親密な交際を始めた場合には、「不貞行為ではないか」と相手方から主張されることがあります。
・慰謝料の問題に発展する可能性
交際の事実をきっかけに、慰謝料の問題が持ち出され、調停がこじれてしまうこともあります。
話し合いで決まりそうになっていた離婚条件が、再び振り出しに戻ってしまうケースも少なくありません。
・親権や監護を検討する上で不利に見られる可能性
お子さんがいる場合には、
・交際相手が頻繁に自宅に出入りしている
・子どもが新しい交際相手と日常的に接している
といった事情があると、「子どもの生活への配慮が十分でないのではないか」と見られてしまうこともあります。
すべての交際が直ちに問題になるわけではありませんが、状況によっては裁判所の評価が大きく変わります。判断に迷う場合は、早めに弁護士へ相談することが安心です。

 

不安を感じたときは、早めの相談が解決への近道です
離婚調停は、ご本人だけで進めることもできますが、「不利になるような対応をしていないだろうか」と不安を抱えながら進めている方も多くいらっしゃいます。
弁護士に相談することで、やってはいけない行動を避けたりご自身の考えを整理して調停に出席したりすることができます。
離婚調停の流れや基本的な仕組みについては
離婚調停の解説ページで詳しくご案内しています。

一人で抱え込まず、無理のない形で、
納得のいく解決を目指していきましょう。

 

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2026.01.03更新

離婚コラム77

 

離婚調停が不成立になったらどうなる?次のステップと選択肢
離婚調停は、夫婦が裁判所で話し合い、できるだけ穏やかに離婚条件を決めるための手続きです。しかし、調停で必ず合意に至るとは限りません。
「話し合いがまとまらなかったら、もう終わりなのだろうか」「次は裁判になるのだろうか」と、不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
離婚調停が不成立になる理由や、その背景については、「離婚調停をしても離婚しないことはある?その理由と背景」で分かりやすく解説しています。まずは、調停が不成立になる事情を知っておくことが大切です。
ここでは、離婚調停が不成立になった場合にどうなるのか、そしてその後の選択肢について、順を追って分かりやすくご説明します。

 

離婚調停が「不成立」とはどういう状態か
離婚調停が不成立とは、何度か話し合いを重ねても、離婚そのものや条件について合意ができなかったため、調停を終了することをいいます。
どちらか一方がどうしても条件に納得できない場合や、お互いの主張が大きく食い違う場合などに起こります。
不成立と聞くと、失敗したように感じてしまうかもしれませんが、必ずしも悪い結果ではありません。調停を通してお互いの考えや争点が整理され、今後の方向性を落ち着いて考えるための材料になります。

 

不成立になったあと、最初に考えられる3つの選択肢
調停が不成立になったあとの主な選択肢は、次の三つです。
① 離婚訴訟(裁判)を起こす
調停で話し合いがまとまらない場合、家庭裁判所に離婚訴訟を起こすことができます。
裁判では、裁判官が証拠や事情をもとに、離婚をするかどうか、親権、慰謝料などを判断します。
ただし、裁判は時間も労力もかかります。別居の経緯を細かく確認をしたり、新たな証拠を探したりなど、ご自身の精神的な負担が大きくなる点は、事前に理解しておく必要があります。
② いったん立ち止まり、様子を見る
すぐに裁判に進まず、少し時間をおいて考える方もいらっしゃいます。
生活環境の変化や気持ちの整理を優先し、あらためて協議を検討し直すケースもあります。
③ 条件を見直して再度話し合う
調停中に見えてきた争点を踏まえ、お互いの条件を整理し直すことで、再び話し合う余地が生まれることもあります。

 

調停と裁判の進め方の違い
調停は、調停委員を介して話し合いを行い、離婚条件をすり合わせていく手続きです。
多くの場合、具体的な条件の整理や事実関係の確認が中心となります。
一方、裁判では、提出された書面や証拠をもとに判断が行われます。
裁判では弁護士が代理人として手続きを進めるため、書面作成や裁判所とのやり取りの多くは弁護士が担います。ただし、これまでの経緯を時系列で整理したり、メールなど証拠資料を探したりなど、本人の協力が必要な場面もあり、調停と比べてもかなりの時間を要することは避けられません。

 

訴訟に進む場合の注意点(本人が気をつけたいこと)
裁判では弁護士が中心となって進めますが、本人にもいくつか注意点があります。
一つ目は、事実を正確に伝えることが重要です。あいまいに伝え、都合の悪いことを省くと主張書面全体に影響が出ます。
自分は不利に感じることでも、事実は事実として伝えることが大切です。
二つ目は、証拠になりそうな資料を大切に扱うことです。
メールや通帳、メモなどは、証拠の材料になることがありますので、自己判断で捨てたりせず、弁護士に相談しましょう。
三つ目は、訴訟中は相手方と直接やり取りをしないことも大切です。
不用意に連絡を取ると、後から不利に働くことがあります。
裁判では、ご自身の正確な情報提供と慎重な対応によっては、結果が変わることもあります。

 

不成立後こそ、冷静な判断が大切です
調停が不成立になったからといって、すぐに裁判に進まなければならないわけではありません。
今の状況に合った選択肢は何なのか、一度立ち止まってよく考えることも大切です。
離婚調停の流れや考え方については、
離婚調停の解説ページでも、分かりやすくご紹介しています。

不安な気持ちを抱えたまま進む必要はありません。
状況を整理し、納得できる選択をするためにも、一緒に考えていきましょう。

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みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
当事務所は、離婚問題でお悩みの方からのご相談を日々お受けしています。離婚相談にあたっては、あなたのお気持ちに寄り添い、弁護士の視点から、人生の再出発を実現できる最良の方法をアドバイスさせていただきます。まずは、お気軽にご連絡ください。

 

 

2025.12.31更新

離婚コラム76

 

離婚調停を有利に進める方法|成功する人の行動とは

離婚について話し合おうとしても、当事者同士ではなかなか話が進まないことがあります。
そんなときに利用されるのが、家庭裁判所で行われる「離婚調停」です。
ただ、初めて調停を経験される方にとっては、
「何を話せばいいのだろう」
「不利なことを言ってしまわないか」
と、不安を感じるのも無理はありません。
本コラムでいう「離婚調停を有利に進める」とは、必ず希望どおりの結果になる、という意味ではありません。話し合いが難航せず、必要なことがきちんと伝わり、調停がスムーズに進むことを指しています。
そのように進められることで、結果として「納得できた」と感じられる解決につながることが多いのです。

 

離婚調停はどんな話し合いなのか
離婚調停は、裁判官と調停委員が間に入り、夫婦それぞれの話を聞きながら進められます。
相手と面と向かって言い合う場ではないため、感情的にならずに話し合えるのが特徴です。
調停では、離婚するかどうかだけでなく、親権や養育費、財産分与、慰謝料など、今後の生活に関わる大切なことが話し合われます。
そのため、「何をどう伝えるか」を事前に準備して臨むだけで、進行具合が変わってきます。

 

調停がスムーズに進みやすい人の共通点
調停が比較的落ち着いて進んでいる方には、共通点があります。
一つ目は、気持ちと主張を分けて考えていることです。
つらい思いや不満があるのは当然ですが、調停では落ち着いて「何があったのか」「どうしたいのか」を、できるだけ整理して伝えることが大切です。
二つ目は、必要な資料をそろえていることです。
たとえば、養育費の話では収入が分かる資料、財産分与では預貯金の記録など、数字で示せるものがあると、話し合いが進みやすくなります。
三つ目は、譲れない点と調整できる点を整理していることです。
たとえば、「親権は強く希望している」「財産分与については話し合いで金額を調整してもよい」と考えをまとめておくと、調停委員にも気持ちが伝わりやすくなります。
準備があるかどうかで安心感が変わります
事前の準備をしないまま調停に臨むと、その場の流れで話が進み、後から「ああいえばよかった」「もっと考えておけばよかった」と感じることになってしまいます。
調停で決まった内容は、一度成立するとあとから簡単に変えられるものではありません。
だからこそ、調停をスムーズに進めることは、自分にとって不利な形で話が進んでしまうのを防ぎ、結果的に納得のいく解決につながります。

 

弁護士に相談することで得られる安心
離婚調停では、法律の知識だけでなく、「どんな順番で話が進むのか」「どこに気をつければよいか」を知っていることも大切です。
弁護士に相談することで、主張する内容の整理や、資料の準備、調停での受け答えについて具体的なアドバイスを受けることができます。
「こんなこと言っても大丈夫だろうか」と一人で悩まずに済むことは、気持ちの面でも大きな支えになるでしょう。

 

早め早めの準備が、納得できる結果につながります
離婚調停は、始まってから慌てて準備するより、始まる前のしっかりした準備がとても大切です。
調停で落ち着いて、スムーズに話し合いを進めるために、必要な資料を揃え、注意するべき点を知っておくことで「これでよかった」と思える解決に近づくことができます。
離婚調停の流れや注意点について、もう少し詳しく知りたい方は、
弁護士細江智洋の離婚調停の解説ページをご覧ください。

一人で抱え込まず、できるところから少しずつ準備していきましょう。
専門家の力を借りることも、前向きな第一歩です。

 

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みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
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2025.11.25更新

離婚コラム64

 

夫婦の話し合いで離婚の条件がまとまらない場合、次のステップとして「離婚調停」があります。家庭裁判所で、裁判官と男女2名の調停委員が間に入り、夫婦それぞれの意見を丁寧に聞きながら話し合いを進めます。
ここでは、離婚調停で実際にどんな内容を話し合うのか、そして調停委員からどんな質問を受けるのかを分かりやすく解説します。

 

1.離婚するかどうかの意思確認
最初に調停委員から聞かれるのは、「あなたは離婚を希望していますか?」「離婚したいと思う理由は何ですか?」といった、離婚の意思と理由についてです。
夫婦の関係が悪化した経緯や、別居の有無、これまでの話し合いの状況などを説明します。
落ち着いて、事実を整理して伝えることが大切です。たとえば「夫が長期間家に戻らない」「妻が生活費を渡してくれない」など、具体的にかつ時系列で状況を説明できるとスムーズです。
離婚そのものに合意できない場合でも、調停委員が双方の考えを整理し、歩み寄りのきっかけを探ります。

 

2.親権・監護権についての話し合い
子どもがいる場合、調停で最も重視されるのが親権監護権です。
調停委員からは「これまで子どもの世話は主にどちらでしたか?」「今後どんな環境で育てたいと考えていますか?」といった質問をされます。
ここでは、子どもの通学環境、生活リズム、両親や祖父母との関わり方など、子どもの利益を最優先に考えた説明が求められます。
例えば、「平日は母親が仕事で忙しいが、祖父母が保育園の送り迎えを手伝っている」「父親が休日に子どもと過ごす時間を大切にしている」といった具体的な生活の様子を伝えましょう。
親権や監護権は、父母どちらの下で生活することが、より子の利益にかなうかという観点で判断されます。

 

3.養育費と面会交流の取り決め
親権が決まると、次に話し合うのが養育費と面会交流です。
調停委員からは「相手の収入はどのくらいですか?」「子どもの年齢や今後の進学予定は?」「面会は月に何回くらいで考えていますか?」など、生活に関する具体的な質問が出ます。
養育費の金額は、裁判所が公表している「養育費算定表」をもとに、父母の収入や子どもの人数から算出されます。
面会交流については、「月1回2時間程度」「夏休みなどの長期休暇に宿泊を伴う面会」など、どのような内容が子どもの利益に最も適うかという観点から、具体的な方法を検討します。

 

4.財産分与・慰謝料の話し合い
結婚生活で築いた財産の分け方も重要なテーマです。
調停委員からは「預貯金や不動産はどのように管理していますか?」「退職金や保険はありますか?」といった質問を受けます。
財産分与の対象は、婚姻期間中に形成された共有財産です。結婚後に貯めたお金や購入した資産は名義がどちらであっても夫婦で分け合うのが原則です。
また、不倫や暴力など相手に離婚原因がある場合は、調停で慰謝料の請求ができます。
もっとも、慰謝料について相手を納得させて合意を得るためには、LINEのやりとりや診断書など、明確に証拠となる資料を用意しておくことが重要です。

 

5.年金分割や離婚後の生活について
調停委員から「どのくらいの婚姻期間でしたか?」「相手の年金記録は確認していますか?」と質問されることがあります。
年金分割は、将来受け取る年金額に関わる大切な手続きであり、婚姻期間中の夫婦の厚生年金の記録を原則として2分の1ずつ受け取れる制度です。調停が成立すればその合意内容をもとに年金事務所に申請します。
そのほか、姓の変更、引っ越し、子どもの転校など、離婚後の生活設計についても具体的に話し合うことができます。

 

6.弁護士に相談して準備を整えましょう
離婚調停は、事実関係や金銭の根拠を明確にすることが求められます。たとえば、別居の時期や生活費の支払い状況を説明する場合、家計簿・通帳の記録・送金履歴などの資料が根拠になります。
調停では、どちらか一方の言い分だけが優先されることはありませんが、自分の主張を裏付ける資料を示すことで、調停委員の理解を得やすくなります
弁護士に相談すれば、必要な書類や証拠の整理、話し方のポイントなど、具体的にアドバイスを受けながら調停に臨めます。

離婚調停の流れや詳しい手続きについては、
➡離婚調停の解説はこちら
離婚調停に不安を感じる方は、弁護士細江智洋にご相談ください。
あなたの立場を守りながら、ベストなの解決の道へ導くためにサポートいたします。

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神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
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2025.11.22更新

離婚コラム63

 

離婚調停は、夫婦間の感情的な対立を避けながら、調停委員を通じて話し合いを進める手続きです。本来は「勝ち負け」を競う場ではありませんが、実際には、主張の伝え方や準備の仕方によって結果に大きな差が出ます。
その意味では、あなたにとって「勝つ」「負ける」と感じる結果の差が生まれることは確かです。
そこで本コラムでは、離婚調停で”勝つ”、すなわち有利に進めるための7つの戦略を弁護士の視点から解説します。

 

1.目的を明確にする
まず大切なのは、調停で「何を求めているのか」をはっきりとさせることです。離婚自体を成立させたいのか、親権を取りたいのか、あるいは慰謝料や財産分与の金額を重視するのか。ご自身の目的を明確にしておかないと、主張がぶれて調停委員に伝わりにくくなります。
具体的に目的を書き出しておくことで、混乱せずに優先順位をつけられるようになります。

 

2.感情的にならず事実を伝える
調停は話し合いの手続きですから、「どちらが悪いか」を決める場ではなく、離婚するかどうか、離婚する場合の条件をお互いの合意で決める場所です。感情的に発言をしてしまうと、合意を目指した話し合いが難しくなり、調停委員にマイナスの印象を与えかねません。
「時系列で事実を整理して、冷静に伝える」ことが信頼につながります。LINEのやり取りや家計の記録など、客観的な証拠を準備して説明すると効果的です。

 

3.証拠をしっかり準備する
特に慰謝料や財産分与の話し合いでは、有効な証拠の有無が大きな差になります。預貯金通帳やローンの残高証明、生活費の支出記録など数字やデータで示せる証拠を準備しておくと、財産や費用の実態を客観的に示せます。
また、子どもの教育費や医療費の明細は、養育費を決める際の参考にもなります。
弁護士に相談すれば、どの証拠が効果的で、どのように提出すべきか具体的なアドバイスを受けられます。

 

4.調停委員の信頼を得る
調停では、調停委員が双方の意見を整理して合意できる条件を探ります。したがって、調停委員の信頼を得ることはとても大切です。
誠実な態度を心がけ、相手の人格を否定する言葉は避けましょう。「落ち着いて話を聞ける人」という印象が、調停の流れを円滑にします。

 

5.相手の主張を予測しておく
相手がどのような主張をしてくるかを想定しておくことで、調停当日に慌てずに対応できます。
たとえば、「生活費は十分に渡していた」と言われそうなら、実際に支払記録を示す証拠を準備しておく、といった具合です。争点がいくつもあるのであればまずは整理しておくことが“勝つ”ための鍵となります。

 

6.妥協点を考えておく
調停は裁判のような「勝ち負け」を決める手続きではなく、合意を目指す話し合いです。たとえば「財産はすべて半分ずつにしたい」と主張しても、相手が「住宅ローンを自分が多く負担してきた」と譲らない場合、調停が長引くことがあります。このような調停手続きでも「勝つ」「有利に進める」という場合、どの条件であれば受け入れられるか、事前に妥協点を決めておくことが大事です。自分にとってここまでは守りたい、早期解決のためならここまでは譲歩できる、ということを決めておくことで、あなたにとっての「勝ち」「有利」を設定することができます。多くのケースで、多少の譲歩をして早期に合意することで、結果的に精神的負担や時間的コストを減らせます。

 

7.弁護士に相談して戦略を立てる
離婚調停を有利に進めるには、法律と実務の両面を考慮した戦略が欠かせません。弁護士は、あなたの主張を整理し、必要な証拠を整え、調停委員に伝わりやすい形にまとめるサポートをします。
「感情的にならず、理論的に伝える」ためにも、早めの相談が安心です。

 

まとめ
離婚調停は、証拠等の準備と調停に臨む姿勢によって結果が大きく変わります。事実をもとに、落ち着いて主張を整理することが大切です。
弁護士に相談すれば、調停の流れを理解しながら、あなたにとって最善の解決策を一緒に考えることができます。
離婚調停に出ることに不安を感じている方や、条件や主張をうまく伝えられるか心配な方は、弁護士細江智洋にご相談ください。豊富な調停経験をもとに、あなたの立場をしっかりと整理し、有利に進めるための戦略を一緒に立てていきます。
➡離婚調停の解説はこちら

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神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
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