離婚コラム|横浜の離婚に強い弁護士 細江智洋がわかりやすく解説

2025.06.28更新

離婚コラム14

 

離婚は心の整理だけでなく、財産の整理も必要になる大きな転機です。「専業主婦として家庭を支えてきたけれど、あるのは夫名義の財産ばかり…」と心配になる方は少なくありません。でも、ご安心ください。法律では、夫婦で築いた財産は「共有財産」として扱われ、夫婦で折半することができます。
今回は、専業主婦の方に知っていただきたい「財産分与」の基本と、損をしないためお金の整理法をわかりやすく解説します。

そもそも「財産分与」ってどういうもの?
「財産分与(ざいさんぶんよ)」とは、離婚する際に、夫婦が婚姻期間中に築いた財産を公平に分け合う制度のことです。
ポイントは、「名義が夫でも、夫婦で協力して築いた財産は分けられる」という点。たとえば…
• 夫名義の預貯金
• 住宅ローンを返済中の家やマンションなど
• 退職金(将来もらう予定でも対象になる場合あり)
• 株式や投資信託
• 自動車や家財道具 など
これらは基本的に、夫婦で2分の1ずつに分けるのが原則です。専業主婦の方が、家事や育児を通じて家庭に貢献してきたことは「経済的な価値」として認められるのです。

 

「専業主婦で収入がなかったから関係ない」と思っていませんか?
「自分は稼いでいないから貯金が無いし、財産分与なんて関係ない…」とあきらめてしまう方がいますが、それは大きな誤解です。
専業主婦が家庭を支えてきたことは、夫婦の「共同作業」として十分に評価されます。専業主婦の方こそ、財産分与の意味を正しく理解し、しっかり権利を主張することが大切です。
また、「離婚後の生活費が心配」という方も、財産分与によって得たお金が今後の生活の土台となります。また、離婚という将来に向けた第一歩としても、非常に重要な手続きです。

 

専業主婦が得するための3つの整理法
では、実際に離婚を考えたとき、専業主婦の方が「損をしないために」やっておくべき準備とは何でしょうか?


① 財産の把握
まずは、家庭にどんな財産があるかを洗い出しましょう。夫名義でも構いません。預金通帳、保険証券、株や投資などの有価証券、住宅ローンの明細書などのコピーを保管し、リストを記録しておきましょう。あとになって証拠が無くて困るケースは少なくありません。


② 借金やローンの確認
「マイナスの財産」も財産分与の対象になります。たとえば、住宅ローンの残債やカードローンなど。これらもしっかり内容を確認し、記録しておきましょう。


③ 早めに弁護士へ相談する
「何となく相談しづらい」「大げさにはしたくない」と思う方もいらっしゃいますが、早めに弁護士に相談することで、起こりそうな問題を防ぎ、離婚後も後悔しないような選択ができます。自分にとって不利にならないよう、夫との交渉の仕方や財産書類の整え方も含めてアドバイスが受けられます。


専業主婦だからこそ「知っておきたい」備え
財産分与は、専業主婦にとって大切な「法的な権利」です。「専業主婦は離婚してしまうと何ももらえない」という思い込みが、後悔や泣き寝入りにつながることもあります。
まずは正しい知識を持ち、将来の生活を守るための準備を始めましょう。
当事務所では、より詳しい情報やチェックリストなども掲載していますので、ぜひこちらのページをご覧ください。


→専業主婦の離婚に関する詳しい情報はこちら

最後に
離婚は人生の大きな節目です。その先に明るい未来を築くためにも、経済的な自立や安定はとても大切です。専業主婦としてあなたがこれまで家庭で果たしてきた役割は、法律上でもしっかり認められています。
「自分の取り分をきちんと知っておきたい」と思った今こそ、一歩踏み出すタイミングかもしれません。弁護士細江智洋が、あなたの心に寄り添いながら、最善の方法をご提案いたします。

 

この記事を担当した弁護士

コラム用写真

 

みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
当事務所は、離婚問題でお悩み方からのご相談を日々お受けしています。離婚相談にあたっては、あなたのお気持ちに寄り添い、弁護士の視点から、人生の再出発を実現できる最良の方法をアドバイスさせていただきます。まずは、お気軽にご連絡ください。

 

 

TEL:050-7587-0469 ご質問・ご予約はこちらTEL:050-7587-0469 ご質問・ご予約はこちら