離婚コラム|横浜の離婚に強い弁護士 細江智洋がわかりやすく解説

2026.05.03更新

離婚コラム105

 

Q. 離婚したら親権は自動的に母親になる?
離婚を考えたとき、「親権は母親になるものでしょう?」と思われる方は少なくありません。特にお子さまが小さい場合、多くの方がこのようなイメージを持たれているのが実情です。
しかし、現在は法改正により「共同親権」が導入されており、親権の考え方も大きく変わりつつあります。本コラムでは、親権の決まり方や判断基準について、具体例を出しながらていねいに解説いたします。

 

親権は自動的に母親になるわけではない
結論から申し上げますと、母親が親権者となるケースが多い傾向は現在も見られますが、離婚時に親権が自動的に母親に決まるというきまりはありません。これは、母親が日常的に育児を担っている場合が多く、また、幼い子どもとの関係性が深いという評価によるものです。
また、これまで離婚後は父母のどちらか一方を親権者とする「単独親権」が原則でしたが、現在は父母双方が親権を持つ「共同親権」を選択できるようになりました。
そのため、離婚時には
• 父母のどちらか一方を親権者とする
• 父母が共同で親権を持つ
のいずれかを、話し合いや家庭裁判所の手続で決めることになります。

 

共同親権とは?単独親権との違い
共同親権とは、離婚後も父母がともに子どもにとって重要な決定事項に関わる仕組みです。
例えば、
• 進学先や医療に関する決定
• 転居など生活に大きな影響を与える事項
について、父母で協議して決めていくことになります。
一方、単独親権では、これらの判断を父母どちらかの親権者が単独で行います。

 

親権判断で重視されるポイント
共同親権・単独親権いずれの場合であっても、判断の基準となるのは「子どもの利益」です。
家庭裁判所では主に次のような事情が考慮されます。
① これまでの養育状況(主たる監護者)
もっとも重要とされるのが、「これまで誰が主に子どもの面倒を見てきたか」という点です。
例えば、
• 日常的な食事の世話や、通院を担っていたのは誰か
• 保育園・学校との関わりを持っていたのは誰か
といった具体的事情が見られます。
② 子どもの生活環境の安定
離婚後も子どもの生活が安定していることが重要です。
例えば、
• 現在の学校生活や友人関係を維持できるか
• 生活リズムが保たれるか
といった点が考慮されます。
③ 父母の協力関係(特に共同親権の場合)
共同親権を選択する場合、父母間で適切にコミュニケーションが取れるかが重要です。
父母の対立が激しく、話し合いが困難な場合には、共同親権は適さないと判断されることもあります。
④ 子どもの意思
子どもがおよそ10歳前後から意見が考慮され、15歳以上になると本人の意思は非常に尊重される傾向にあります。家庭裁判所では、調査官が面談し、どちらの親と生活したいかや生活の様子について確認します。もっとも、他の事情とあわせて「子どもの利益」という観点から総合的に判断されます。

 

父親が親権を取得するケース
父親が親権者となるケースも、決して珍しくはありません。父親、母親ではなく、これまでの養育状況や子どもの生活環境が重視されます。
例えば、次のような場合です。
• 父親が主に子どもの世話をしていた(いわゆる主たる監護者であった)
• 母親が長時間労働などで育児に十分関われていなかった
• 父親が育児休業を取得し、積極的に子育てに関わっていた
• 母親の監護状況に問題がある(育児放棄や健康上の理由など)

 

共同親権が選択されるケース
共同親権は、離婚後も父母が協力して子どもを育てていくことができる場合に選択される可能性があります。
例えば、次のようなケースです。
• 離婚後も父母間で円滑なコミュニケーションを取れる
• 子どもの進学や医療など、冷静に父母で話し合いができる
• 父母が協力して子育てをしてきた実績がある
• 面会交流が定期的に行われており、双方が子どもに関わっている
父母間の対立が激しく、協議が難しい場合には、共同親権は適さないと判断されることもあります。

 

親権でお悩みの方は弁護士へご相談ください
親権や共同親権の選択は、今後の子どもの生活に大きな影響を与える重要な問題です。
• 共同親権と単独親権のどちらが適切か
• 自分のケースで親権を得られる可能性はあるか
• 調停や交渉での進め方
などについて、不安を感じている方は、弁護士にご相談いただくことで、今後の見通しや対応策をご提案することができます。
親権や監護権についてさらに詳しく知りたい方は、親権・監護権が気になるあなたへのページもご覧ください。
大切なお子さまの将来のためにも、早めのご相談をおすすめいたします。

 

この記事を担当した弁護士

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みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
当事務所は、離婚問題でお悩みの方からのご相談を日々お受けしています。離婚相談にあたっては、あなたのお気持ちに寄り添い、弁護士の視点から、人生の再出発を実現できる最良の方法をアドバイスさせていただきます。まずは、お気軽にご連絡ください。

 

 

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