離婚コラム|横浜の離婚に強い弁護士 細江智洋がわかりやすく解説

2025.12.13更新

離婚コラム70

 

パートナーの不倫が分かったとき、誰でも心が落ち着かずどうしたらいいか悩んでしまうものです。

「このまま泣き寝入りしたくない」「きちんと責任を取ってほしい」——そう思うのは当然です。
そのようなとき、不倫相手に対する慰謝料請求という手段があります。
ただ、手続きの進め方や注意点を理解していないと、思いがけないトラブルにつながることもあります。
ここでは、不貞慰謝料を「確実に」回収するための法的手段と具体的な流れを、できるだけ分かりやすくまとめました。
不倫相手への請求を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

 

1.まず大切なのは「証拠の確保」
慰謝料を請求するためには、
不倫の事実を裏付ける証拠が非常に重要です。
たとえば、
• 不倫相手とホテルに出入りしている写真
• 不倫相手との親密なメッセージ(肉体関係の存在がうかがえる内容)
• 不倫の事実を口頭で認めたときの音声
• 探偵の調査報告書
こうした決定的な証拠があると、相手も事実を否定しにくくなり、話し合いがスムーズに進みます。
反対に、証拠が揃っていないと、「ただの友人関係です」
と主張されてしまい、慰謝料が認められないこともあります。

 

2.まずは「任意交渉」での回収をめざします
証拠がそろったら、まずは相手と話し合い(任意交渉)を行います。
一般的には、弁護士から不倫相手に「内容証明郵便」で慰謝料を請求し、支払いを求めます。
内容証明を受け取った不倫相手は、
「裁判になるかもしれない」と感じるため、
任意の話し合いで慰謝料の支払いに応じるケースは少なくありません。
▼ 任意交渉で合意するメリット
• 裁判所の手続きより早く終わる
• コストを抑えられる
• お互いの精神的な負担が少ない
任意交渉でまとまった場合は、
「必ず支払いをしてもらえるよう」公正証書を作成しておくと安心です。
公正証書には、支払いが滞ったときに強制執行できる「執行認諾文言」を付けることができます。

 

3.任意交渉で払ってくれない場合は「調停」へ
話し合いが進まない、相手から返答がない、慰謝料の金額が折り合わない──
その場合は、家庭裁判所に慰謝料請求調停を申し立てます。
調停では、裁判官と調停委員が間に入り、冷静に話し合える環境が整えられているため、
感情的になりやすい不倫問題でも、落ち着いて進めることができます。
▼ 調停でまとまったときの安心ポイント
調停が成立した場合は、裁判所で取り決めた内容を記載した調停調書が作成されます。調停調書には、判決と同じ強制力(執行力)があるため、支払いが遅れたときには強制執行ができます。

 

4.それでも支払わない場合は「裁判」へ
調停でも合意に至らない場合は、最終的に裁判(民事訴訟)で慰謝料を請求します。
裁判では、提出した証拠をもとに、不倫の事実や慰謝料の金額について判断が下されます。
裁判で慰謝料が認められれば、
勝訴判決に基づき強制執行が可能となり、相手が支払わない場合に相手の給与や銀行口座の差押えを行うことができます。

 

5.「確実に回収」するために大切なポイント
(1)確実な証拠をそろえる
不倫相手と「肉体関係があった」かどうかがポイントです。
不安な場合は、証拠の内容を弁護士に確認してもらうと安心です。
(2)支払いが不安なら、公正証書や調停調書にしておく
口約束やメールだけでは、支払いが滞ったときに強制できません。
(3)相手の収入・資産の状況を把握する
相手に払う余裕があるかどうかで、実際に慰謝料を受け取れる可能性は変わってきます。
(4)途中で連絡が取れなくなる前に、専門家に相談する
「返事が来ない」「音信不通」になると、個人での対応は難しくなります。

 

6.弁護士に依頼するメリット
「自分で交渉したら、逆に相手を刺激してしまった」
「話しても言い訳ばかりで、全然交渉が進まない」
こうしたお悩みはとても多いです。
弁護士が代理人として対応すれば、
• 法的根拠にもとづく請求
• 証拠の精査
• 適切な金額の算定
• 公正証書・調停・裁判の手続き
といった手続きを一括して任せられ、
慰謝料を確実に回収できる可能性が一段と高まります。
不倫相手への慰謝料請求をご検討している方は、こちらのページもご参考になさってください。
→ 不倫相手に慰謝料を請求したい方へ

 

この記事を担当した弁護士

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みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
当事務所は、離婚問題でお悩みの方からのご相談を日々お受けしています。離婚相談にあたっては、あなたのお気持ちに寄り添い、弁護士の視点から、人生の再出発を実現できる最良の方法をアドバイスさせていただきます。まずは、お気軽にご連絡ください。

 

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