離婚コラム|横浜の離婚に強い弁護士 細江智洋がわかりやすく解説

2026.10.25更新

離婚コラム129

 

養育費が未払いになったら|弁護士が教える現実的対策
離婚時に養育費を取り決めても、途中から未払いになってしまうケースは少なくありません。子どもの生活や教育に必要なお金だからこそ、「どうすれば払ってくれるのか」と不安になる方も多いでしょう。
もっとも、養育費の未払いは、法的手続を始めれば必ず回収できるというものではありません。相手の状況や未払いの原因に応じて適切に対応することが、回収できる可能性を高めるポイントです。
今回は、養育費が未払いになったときに知っておきたい現実的な対策について、弁護士の視点から解説します。

 

養育費は未払いが長引くほど回収が難しくなる
養育費は、未払いになったらできるだけ早く対応することが大切です。
「数か月様子を見よう」と思っているうちに、
• 相手が転職して勤務先が分からなくなる
• 引っ越して住所がわからなくなる
• 連絡が取れなくなる
• 財産状態が悪くなる
と状況が変わってしまい、回収に必要な情報を把握しにくくなることがあります。
未払いに気付いたら、まず預金通帳の振込履歴から未払いの期間と金額を確認しましょう。相手と連絡が取れる場合には、支払いが止まった理由や、今後支払う意思があるかを聞きます。あわせて、相手の住所や勤務先に変更がないか、養育費を取り決めた内容も確認しておくことが大切です。

 

未払いの原因によって対応方法は異なる
養育費が支払われなくなる原因は一つではありません。
例えば、
• 病気や失業で一時的に支払いができない
• 再婚や転居をきっかけに支払いを止めてしまった
• 「請求されなければ払わなくてもよい」と考えている
• 父母間の感情的な対立があって連絡を避けている
など、さまざまな理由があります。
例えば、失業で一時的に支払いが難しくなった場合は、分割払いの方法を話し合うことで解決できることがあります。一方、連絡を無視し続けている場合では、話し合いすら難しいでしょう。まずは未払いの原因を把握し、それに応じた対応を検討することが大切です。

 

回収のために保管しておきたい資料
養育費を請求する際には、これまでの経緯が分かる資料を残しておくことが役立ちます。
例えば、
• 養育費の合意書や公正証書
• 養育費の振込履歴や通帳の記録
• 相手方とのLINEやメールでのやり取り
• 支払いを催促した記録
• 相手の住所や勤務先など把握できている情報
などです。
これらの資料から、養育費がいつから、いくら支払われていないのかを確認できます。相手方と話し合う場合はもちろん、弁護士への相談や法的手続きを検討する際にも、これまでの経緯を把握するための重要な資料となります。

 

「払えない」と言われたらすぐに応じるべき?
未払いが続き、「収入が減ったので養育費を減らしてほしい」と言われることがあります。
しかし、収入が減ったという理由だけで、直ちに養育費を減額しなければならないわけではありません。まずは、失業や転職、収入の減少など、支払いが難しくなった理由を確認することが大切です。
そのうえで、これまで通りの支払いを継続するのが難しいのであれば、減額する金額や期間、未払い分を今後どのように支払うのかを具体的に話し合います。合意する場合には、「当面は月3万円とする」「未払い分は毎月1万円ずつ上乗せして支払う」など、合意内容を明確にして書面に残しておくことが大切です。
話し合いが難しい場合には、家庭裁判所の養育費減額調停などを利用する方法もあります。相手から減額を求められたからといって、口頭で了承するのではなく、将来的な支払いまで含めて条件を書面にしておくことが重要です。

 

養育費の未払いで困ったら早めに弁護士へ相談を
養育費の未払いが生じた場合には、まず未払いの期間や金額を確認し、相手が支払わなくなった理由や今後の支払いについて確認することが大切です。未払いが続いている場合や、相手との話し合いが難しい場合には、話し合いではなく、別の対応を検討する必要があります。
また、「収入が減ったので養育費を減らしてほしい」と求められることもあります。どのように対応すべきか迷ったときは、早めに弁護士へ相談することをおすすめします。これまでの支払状況や取り決めの内容を確認したうえで、未払い分の支払いや、今後の養育費をどうするかを検討することができます。
養育費の制度や請求方法についてさらに詳しく知りたい方は、「弁護士による養育費についての詳しい解説」もご覧ください。

 

この記事を担当した弁護士

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みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
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