離婚コラム|横浜の離婚に強い弁護士 細江智洋がわかりやすく解説

2026.05.19更新

離婚コラム107

 

Q. 子どもは何歳から親権を選べる?


年齢だけでは決まらない「子どもの気持ち」と親権判断のポイント
「子どもがもう大きいから、自分で親権者を決められるのではないか」
「何歳になれば、父と母のどちらと暮らすかを選べるのだろう」
このようなご相談は、離婚を検討している方からよく寄せられます。
結論からいうと、日本の法律では“○歳になったら子どもが自由に親権を選べる”と決まっているわけではありません
親権は、子どもの年齢や両親の希望だけでなく、子どもにとってどのような生活がいちばん安心できるかという視点から判断されます。つまり、これまでの暮らしぶりや、今後の生活環境、子どもの気持ちなどを総合的に判断されるのです。

 

子どもの希望は大切ですが、それだけで決まるわけではありません
親権を決める場面では、子どもが「お母さんと一緒にいたい」「お父さんの家で暮らしたい」と話すことがあります。
その気持ちはもちろんとても大切です。
たとえば、その希望が一時の感情によるものではないか、誰かに気をつかって言っていないか、離婚後の生活や学校との関係に無理がないかといった点も見られます。
裁判所が大切にしているのは、子どもがこれからもできるだけ安心して、安定した毎日を送れるかどうかです。

 

15歳以上になると、子どもの意思を聴く手続があります
親権に関してよく出てくる年齢が「15歳」です。
これは、法律上、家庭裁判所が15歳以上の子どもの意思を聴く手続があるためです。
ただし、ここで注意するのは、15歳になったら自分の意思で親権を決められる、という意味ではないということです。
あくまで、裁判所が子どもの気持ちを正式に確認するうえで大切な節目の年齢が15歳であると考えると分かりやすいでしょう。

 

15歳未満でも、子どもの気持ちがまったく考慮されないわけではありません
「では、15歳になっていない子どもの気持ちは考慮されないのですか」と心配される方もいますが、そのようなことはありません。
たとえば、小学校高学年や中学生くらいになると、家庭裁判所調査官が話を聴いて、生活状況を確認する中で、子どもの気持ちは丁寧に配慮されます。
また、年齢がもっと低い場合でも、これまでどちらの親が主に世話をしてきたのか、今の環境を大きく変えないほうがよいか、兄弟姉妹と一緒に暮らした方がより安心できるかといった事情が検討されます。
つまり、子どもの年齢に応じた形で、子どもの気持ちや生活環境はきちんと考慮されているのです。

 

具体例で考えると分かりやすい親権判断
たとえば、14歳の子どもが「転校したくないし、友達とも離れたくないので、今の学校に通いやすい母と暮らしたい」と話している場合、その希望は生活の安定と結びついているため、重要視されることがあります。
一方で、「父は欲しいものを買ってくれるから父がいい」といった理由だけでは、親権判断としてはそれほど大きな理由にはなりにくいでしょう。
親権は、日々の生活を支え、安心して成長できる環境があるかどうかが大切だからです。
また、16歳の子どもがはっきりと「父と暮らしたい」と希望している場合には、その意思は尊重されます。
もっとも、父の仕事の都合で家を空けることが多いなど、日常の世話に不安がある場合には、子どもの希望だけで結論が決まるとは限りません。
このように、親権では子どもの気持ちと、実際の生活の安定の両方が大切にされています。

 

親権の悩みは、早めに弁護士へ相談することが大切です
親権の問題は、「何歳なら選べるのか」という一言では言い切れません。
子どもの気持ち、これまでの養育状況、今後の生活環境、父母それぞれの関わり方など、さまざまな事情を判断する必要があります。
とくに、両親が冷静に話し合いできないと、いちばん負担を受けるのは子どもです。だからこそ、法的な見通しを踏まえて落ち着いて考えることが大切です。
「子どもの意思はどのように扱われるのか知りたい」
「自分は親権を希望しているが、親権を取れるか不安」
「調停になったときにまず何をすればよいか分からない」
このようなお悩みがある方は、早めに弁護士へご相談ください。
親権や監護権について詳しく知りたい方は、「親権・監護権が気になるあなたへ」もあわせてご覧ください。

この記事を担当した弁護士

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みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
当事務所は、離婚問題でお悩みの方からのご相談を日々お受けしています。離婚相談にあたっては、あなたのお気持ちに寄り添い、弁護士の視点から、人生の再出発を実現できる最良の方法をアドバイスさせていただきます。まずは、お気軽にご連絡ください。

 

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