離婚コラム|横浜の離婚に強い弁護士 細江智洋がわかりやすく解説

2026.09.15更新

離婚コラム121

 

財産分与がある場合の離婚裁判|費用と期間の目安とは
離婚の話し合いがまとまらず、さらに財産分与でも争いがある場合には、最終的に離婚裁判へ進むことがあります。
「裁判になるとどのくらいの年数と費用がかかるのだろう」と不安になる方も多いでしょう。
実際には、ケースによって期間や費用は異なりますが、目安を知っておくことで見通しを立てやすくなります。
今回は、財産分与がある場合の離婚裁判について、費用や期間の目安、長引きやすい例を解説します。

 

原則としてすぐに裁判はできない
日本では「調停前置主義」が採られているため、原則として離婚裁判を起こす前に家庭裁判所で離婚調停を行う必要があります。
調停では離婚だけでなく、財産分与や親権、養育費、慰謝料などもあわせて話し合われます。
調停で合意できなければ、離婚裁判を提起し、同時に財産分与についても裁判所が判断することになります。
たとえば、自宅を売却するか意見が対立している場合や、退職金を財産分与の対象に含めるか争いがある場合は、裁判まで進むことがあります。

 

離婚裁判にかかる費用の目安
離婚裁判では、裁判所へ納める費用として主に以下の費用が必要です。
 収入印紙代:13,000円(離婚請求のみ)
 郵便切手代:6,000円程度
また、財産分与も裁判で請求する場合には、財産分与の申立にかかる手数料(収入印紙代:1,200円程度)も追加で必要になります。
弁護士へ依頼する場合には別途弁護士費用が必要になりますが、費用体系は法律事務所によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。

 

解決までの期間は1年前後から2年以上になることも
離婚裁判は、比較的争いが少ない場合でも判決や和解までおよそ1年前後かかることが一般的です。財産分与の争いがある場合には、1年半から2年以上かかるケースもあります。預貯金の取引履歴、不動産の評価資料、生命保険の解約返戻金、退職金に関する資料などを双方が提出し、内容を確認しながら審理が進められるためです。資料が足りなかったり、財産の範囲について争いが続いたりすると、その分裁判も長期化しやすくなります。

 

財産分与で裁判が長引きやすいケース
【不動産の評価が争いになる場合】
持ち家がある場合には、不動産の評価額について意見が異なることもあります。
住宅ローンが残っている場合には、離婚後に売却するのか、それとも一方が住み続けるのかという点も検討しなければなりません。

【退職金が財産分与の対象となるか争いになる場合】
退職金は、将来受け取る見込みが高く、婚姻期間中の勤務に対応する部分がある場合にはまだ支給されていなくても財産分与の対象となることがあります。一方で、「まだ受け取っていないので対象ではない」「どこまでが財産分与の対象なのか」といった点で意見が分かれ、審理が長引くことがあります。

【共有財産か特有財産かが争いになる場合】
財産分与の対象となるのは、原則として婚姻期間中に夫婦が協力して形成した共有財産です。しかし、婚姻前から所有していた預貯金や相続・贈与によって取得した財産については、特有財産として財産分与の対象外となる場合があります。
婚姻前から保有していた財産かどうか争われると、通帳や契約書などの資料を確認しながら審理が進められるため、解決まで時間がかかることがあります。

 

財産分与の裁判ではどのように判断される?
例えば、婚姻期間20年の夫婦で、預貯金、自宅(土地・建物)、退職金があるケースを考えてみます。
夫は「退職金はまだ受け取っていないので対象ではない」と、妻は「婚姻期間中に形成された財産だから分けるべき」と主張したとします。また、自宅の評価額についても双方の意見が異なれば、資料の提出や主張・反論を繰り返すことになり、裁判が長期化することもあります。最終的に、裁判所が退職金の全部または一部を財産分与の対象とし、自宅の評価額も認定すれば、どちらが自宅を取得するか、代償金(夫婦の一方が住み続ける場合に他方に支払うお金)を支払う必要があるかなどが決定されます。

 

財産分与が争点となる離婚裁判は早めの相談が重要
財産分与では、「何が共有財産になるのか」「不動産や退職金をどう評価するのか」が結果を左右します。早い段階で弁護士に相談することで、財産分与の対象や評価方法について適切に主張を行い、解決を目指すことができます。
財産分与でお悩みの方は、一人で判断せず、弁護士へ相談することをおすすめします。
詳しくは、「弁護士による財産分与の詳しい解説」をご覧ください。

 

この記事を担当した弁護士

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みなと綜合法律事務所 弁護士 細江智洋
神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録
当事務所は、離婚問題でお悩みの方からのご相談を日々お受けしています。離婚相談にあたっては、あなたのお気持ちに寄り添い、弁護士の視点から、人生の再出発を実現できる最良の方法をアドバイスさせていただきます。まずは、お気軽にご連絡ください。

 

 

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